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「あれは最悪の選択だった」米メディアが指摘のWBC侍ジャパンの敗戦“決定的瞬間”…「選出可能な投手はいたはずだが…」ライバル国も訝しむ“球速問題”
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一野洋Hiroshi Ichino
photograph byNanae Suzuki
posted2026/03/19 12:08
WBC決勝ラウンドの準々決勝でベネズエラに敗れ、呆然とする日本ベンチ。ライバルでもあった米国メディアはその敗戦をどうみたのか
前述の『スポーツ・イラストレーテッド』記事では、5回以降の継投についてもより厳しく糾弾している。
7人中6人の右打者が続く打順に対して左腕・隅田知一郎を投入し、2番ガルシアに2ランを被弾。そして6回には伊藤大海が高めの速球を続けた末、アブレイユに逆転3ランを浴びた。
《ヒロミ・イトウはアブレイユに対し、92マイル(約148キロ)の高めのストレートで空振りを狙った。アブレイユはタイミングを合わせて、ファウル。ランナー1、3塁で打者が犠飛を狙って浮いた球を待っている場面で、あれは最悪の選択だった。2球後、伊藤は再び91マイル(約146キロ)の同じ球を投じた。2度目の“ごちそう”を、アブレイユは逃さなかった。これで勝負ありだ》
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日本はこれまでWBCで11連勝を記録し、4点以上を奪った試合では33勝0敗だった。その歴史が、この試合で崩れ去った。
米メディアもこぞって指摘…日本投手陣「球速問題」
ちなみに米メディアが共通して指摘していたのが、日本投手陣の「球速」というファクトだった。
今大会前に『ベースボール・アメリカ』が報じたパワーランキングによれば、日本投手陣の速球の平均球速は93.6マイル(約149.7キロ)にとどまり、ドミニカ共和国の96.6マイル(約154.5キロ)やベネズエラの94.8マイル(約151.7キロ)、アメリカの95.1マイル(約152.1キロ)といった4強に残ったチームの水準には及ばなかった。
2023年大会、大谷や佐々木朗希がマウンドに立った日本先発投手陣のフォーシームの平均球速は、出場チーム中トップの97.1マイル(約155.3キロ)を記録し、パワーでも世界の頂点に立っていた。それが今大会では、MLB平均(約152キロ)を下回る水準にまで落ちていた。かつての強みが、明確に失われていた。

