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「近藤健介に代わってスタメン」幻のプランが消えていた…絶好調の周東佑京は“なぜ使われなかった”のか?「切り札が少ない…」WBCコーチが明かした複雑な胸中
posted2026/03/20 06:00
「侍ジャパンの切り札」は最後まで投入されなかった
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
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AFLO
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周東佑京の出番は、最後まで告げられることがなかった。
ベネズエラとの準々決勝。走攻守いずれをとっても一級品の「切り札」を使うことができないまま、日本代表はマイアミの地を去った。5-8の敗戦だった。
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試合が中盤に差し掛かる4回を過ぎたあたりから、周東はベンチ裏に下がる時間が長くなった。出番に向けて入念な準備を進めていたとみられる。しかし5回、6回と三者凡退が続き、チャンスすら作り出すことができなかった。2点ビハインドで迎えた7回、ここで首脳陣が勝負に出る気配はなかった。若月健矢が三振に倒れ、大谷翔平、佐藤輝明も凡退。日本は5回から7回まで、一人の走者も出せなかった。
実は、ベネズエラ戦に向けて首脳陣の中では、打撃不振の近藤健介に代わって周東をセンターにスタメン起用するプランも浮上していたという。しかし、それは実現しなかった。
コーチ「切り札が少ない」複雑な胸中
理由を端的に示す言葉が、1次ラウンド最終戦のチェコ代表戦後にあった。金子誠ヘッドコーチはこう口にしていた。
「1人しかいないんですよ、周東佑京は……」
そして周東の起用法について、井端弘和監督の悩める胸中をこう代弁した。
「出る前から色々なイメージを作れますよね。とっておくのか、どの場面で使うのかは大事になるかと思います。切り札が少ないだけに。攻撃力もあるので、早めに行っても攻撃のところも期待できる。(起用法は)すごく幅広いんですけどね……」
その言葉通り、周東はチェコ戦で3ランホームランを放ち、先発としても勝負強さを示していた。2024年にはゴールデン・グラブ賞とベストナインをダブル受賞。「代走の切り札」だった3年前から、走攻守すべてで欠かせないスター選手へと進化していた。選択肢が増えたことが、皮肉にも起用の決断を難しくした。
8回2死、岡本和真が出塁した場面でも周東の名は呼ばれなかった。9回、ベネズエラのリリーフ右腕の160kmを超える速球の前に近藤が見逃し三振。とっておきの切り札は、ダグアウトにもたれたまま大谷の最後の打球を見上げた。
なぜ、あの場面で動かなかったのか――。首脳陣の複雑な判断の全貌は、本編でさらに詳しく描かれている。
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この文章の本編は、以下のリンクからお読みいただけます。
