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「白血病を乗り越えたんだから」18歳でアルゼンチン移籍、まさかのケガ発覚…ロス五輪の有望株・貴田遼河20歳が「高原直泰」以来のゴールを決めるまで
posted2026/03/20 11:00
インタビューに応じてくれた貴田遼河(20歳)。アルゼンチンでの生活も板についてきたようだ(写真=事務所提供)
text by

茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph by
Ryoga Kida
サッカー世代別日本代表に名を連ねた有望株が、10代でヨーロッパ挑戦を選ぶのが珍しい出来事ではなくなった昨今、初の海外挑戦をあえて前回W杯優勝国であるアルゼンチンを選び、着実に歩みを進めている20歳がいる。
貴田遼河である。
16歳にして名古屋グランパスのトップチームデビューを果たした貴田は、2024年に期限付き移籍でアルヘンティノス・ジュニアーズに旅立った。そんな彼にとって2026年がキャリアの転機となりつつある。1月26日、アルゼンチンのトップリーグであるにプリメーラディビシオン、サルミエント戦でトップチームデビューを飾ると、自身にとって公式戦4試合目となった3月1日のバラカス戦で自身初得点をマークしたのだ。
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途中出場の貴田は1点ビハインドの後半終了間際に奪った同点弾でチームを救うとともに、高原直泰以来日本人2人目のアルゼンチンリーグ得点者となった。この情報だけだと「南米から日本サッカーの新星現る」といった見出しになりそうだが……。
「あの時が人生で一番キツかったです」
現地をつないだインタビューで明かしたこと。それはアルゼンチン渡航直前にまさかのアクシデントがあり、日本から約1万8000km離れたブエノスアイレスの地で苦しんだ日々と、幼少期の闘病体験だった。
「ピッチの360度から歓声が聞こえてきた」
――トップチームデビューと初ゴール、おめでとうございます。まずは初得点についての率直な心境を教えてください。
「絶対にやってやるという気持ちでピッチに立ちました。ゴール後はチームメイトから『おめでとう』という言葉をかけてもらった。アルゼンチンリーグではアウェイのサポーターはゼロで、ホームのサポーターしかいない。試合中はずっと立って、歌ってずっと応援をしている。そのサポーター達が自分がゴールを入れたことで一つになり、ピッチの360度から歓喜の声が聞こえてきた。あの熱気からはもの凄いパワーとエネルギーをもらいましたね」

