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「白血病を乗り越えたんだから」18歳でアルゼンチン移籍、まさかのケガ発覚…ロス五輪の有望株・貴田遼河20歳が「高原直泰」以来のゴールを決めるまで
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茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph byRyoga Kida
posted2026/03/20 11:00
インタビューに応じてくれた貴田遼河(20歳)。アルゼンチンでの生活も板についてきたようだ(写真=事務所提供)
――そこで帰国を選ばなかった理由はあるのでしょうか。
「僕は『アルゼンチンで自分のサッカーを見つける』と言って、アルゼンチンに飛び立ちました。だから何も成功しないまま、何もせずに日本に帰るのがいいのかという話をたくさんした。そこで『もう1年、頑張ろう』という結論になったんです。あと、父は電話で『白血病だった時はもっとキツかったし、それを乗り越えたんだから大したことはない』と励ましてくれました」
――貴田選手は小学1年生の頃、白血病と闘病したそうですね。
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「闘病生活は7~8カ月くらいでしたね。メンタルがきつい時があっても、自分が生きていく上で重要な経験になっていると思いますし、支えてくれた家族には本当に感謝しています。最後は自分次第なんだ、と思ってやることが一番いいんだと心がけて頑張っています」
――病を克服して以降は高校生でJリーグデビューを果たし、18歳でアルゼンチンに渡った。そして今年に入って公式戦でゴールを決めました。さまざまな逆境を乗り越えながら、一気に階段を駆け上がる中で感慨もあったのではないかと思います。
「そうですね。ただ個人的にはデビュー後の2戦目が、強く印象に残っているんです。今までの中で一番緊張しましたし、何もできなかったからこそ……というか」
――何もできなかった…?〈第2回につづく〉

