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侍ジャパンPRESSBACK NUMBER
侍ジャパン“最大の不安要素”「クローザーが決まらない」元WBC投手コーチが指摘する“リリーフ3人離脱問題”「巨人・大勢は昨季セットアッパーだったし…」
text by

遠藤修哉Naoya Endo
photograph byHideki Sugiyama
posted2026/02/27 18:00
2月26日、WBC侍ジャパンの練習に合流した大谷翔平(31歳)
「結局、クローザーが決まらないよね。大勢(巨人)もクローザー出身ではあるけど、昨年はそのポジションではなかった。その辺が不安材料だよ。俺は両方をやったことあるけど、クローザーとセットアッパーでは違う。セットアッパーは最低でも同点でベンチに帰ってくればいい。でもクローザーはそれではダメ。ましてや負けたら終わりの国際大会でしょ、そのプレッシャーは全然違うよ」
自身がコーチを務めた第1回大会では、招集の段階からクローザーを決めていたという。投手の準備タイミングや心理面に直結するからだ。
「俺がコーチをやったときは大塚晶則(当時レンジャーズ)がいた。彼の役割が決まっていたことで、ほかの投手がどこで投げるか明確化される。それはとても大事なんです。投手には準備のタイミングがあるんで、そこが不透明だと選手が困惑するんだよ」
「今永がいると全然違ったんだけど…」
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こうしたブルペン再編の一方で、武田氏が最後まで惜しんだのが前回大会アメリカの決勝で先発マウンドに立った今永昇太(カブス)の不在だった。
「最後の1枠どうするかと思っていたけど、今永がいると全然違ったんだけどな。左の先発投手が1枚いるだけで、戦い方が変わってくる。相手も打順を組み替えてくるからね。本人の気持ちとして出ないという感じではないよね。契約面や球団の事情など、メジャー所属選手特有の背景があるんだろうけど、昨年成績を落としたのは、ひとつの理由なのかな」
実際、カブス側からの要望による不参加が伝えられているが、経験豊富な左腕の欠場は侍ジャパンの先発投手陣に与える影響は少なくない。最後の1枚の左腕として東克樹(横浜)らの名前も武田氏の頭にはあったという。
「東は俺がコーチだったら選びたいけどね。故障がちなのがやっぱりネックになったのかな。俺が見る限り、今永より強いボールを投げられている感じがするから、ちょっと残念だよね」
もっとも武田氏は、選考の難しさも理解する。国際大会では前年の成績だけでなく、故障歴、球団事情、そして“世界で通用するか”が重要になる。
「俺は投手だから、世界の大会でその投手が通用するかなっていう想像は結構するんですよ。ハートの強さはもちろんだけど、重要なのはコントロール。フォアボールを出すピッチャーはなかなか選べない。去年クローザーで、最多セーブのタイトルを取った松山晋也(中日)がバックアップメンバーに入らなかったのは、納得はできるんだよな」
そこにはWBC球への適応という問題を指摘する。滑りやすいボールではフォークが抜けやすいのだ。

