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「もうリリーフには戻らないぐらいの覚悟で」昨季守護神で復活したDeNA入江大生が先発に挑戦する理由と“新たな武器”「そろそろ爆発します!」
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石塚隆Takashi Ishizuka
photograph bySankei Shimbun
posted2026/02/23 11:01
大きな手術を乗り越えて昨季は22セーブを記録した。今季は新スタイルで先発転向に挑戦する入江の表情は明るい
大胆な配置転換に本人は……
リリーフから先発への転向を打診されたのは、昨年11月、投手コーディネーターの大原慎司からだった。先発の駒不足といった事情もあったが大胆な配置転換、そのとき入江はどう思ったのだろうか。
「単純にうれしかったですね。別にリリーフが嫌だったというわけではないのですが、昨季大事な場面で一発を打たれることが目立って、どこかのタイミングで自分をもう一度見直して変えないとダメだなって思っていたんです」
入江は「お願いします」と、大原に即答した。タイミングよく球団と入江の思惑が一致した。
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「自分のコンディションを考えても、週に一度しっかりと投げて、その後リカバリーとトレーニングに充てる方が自分に合っていると感じています」
さて、先発をやるにあたって入江がまず考えたのは、自分のピッチングスタイルについてだ。これまでのような2ピッチでは、とてもではないが長いイニングは抑えられず、必然的に変化球を増やさなければならない。そこで折よくハマったのが、習得を急いでいたカーブである。また、以前使っていたスライダーも磨きをかけ使うことにした。
オフに重ねてきた準備とは
オフは大学時代の後輩の竹田祐と沖縄で自主トレを行った。
「先発のマウンドに立って、打者を抑えることをイメージする毎日でした。とくに先発だからといって特別にやったことはなく、全体的にバランスよく、ウェイトもしましたし、ランニング、モビリティ、ピラティスなどオールラウンドにやりましたね」
淡々とひたすらに、自然体でキャンプインを迎えた。そういった意味では先発に向け、いいマインドセットができたのだろう。そう尋ねると、入江は少し難しい顔をして、首をかしげた。
「いや、マインドセットというよりは、やらなければいけないって感じですよね。必要ないと言われたら終わる世界なので、球団に任されたことですし、僕もそこで投げたいと思っている以上、期待に応えなければいけないという感情が強いです。誤解を恐れずに言えば、もうリリーフには戻らないぐらいの覚悟を持っています」
危機感が入江から浮かび上がる。ここまであまりチームの力になれていなかったと自責の念を覚える入江にとって、これは勝負となる挑戦だ。是が非でも成功させなければいけない。

