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「Jリーガーの平均寿命は26歳だと」“ジェフの定位置はJ2”を打破した48歳監督…小林慶行がJ1昇格の真相を明かす「とにかく“トガれ”と」
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田村修一Shuichi Tamura
photograph byKiichi Matsumoto
posted2026/02/26 17:00
ジェフユナイテッド市原・千葉の小林慶行監督。百年構想リーグ開幕を前に、その思いを包み隠さず語ってくれた
「そこがまさに一番心配していたところでした。僕自身、厳しいシーズンがずっと続いて頭も気持ちも集中が途切れなかった。その状態で選手が来たら、いい仕事ができないしいいパフォーマンスにも繋がらない。そんな思いでトレーニングを見ていましたが、みんなすごくいい顔をしていた」
とにかく「尖れ」と
――何か大きなことを新しくやるのではなくて、継続性の中でさらに積み上げる方向で百年構想リーグは臨むと。
「たとえオフが長く取れても、そこは多分変わらないです。3年間ずっと同じことをやり続けている。大枠の中での戦術変更や新加入選手をどう組み込むかという枝葉の部分は変わっても、幹は絶対変わらない」
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――2025年は10勝1敗1分でシーズンをスタートして、その後、5月は1勝だけ。それから立て直したけれども、最後はどう転ぶかわからなかった。それでも戦術などピッチ上ですべてやり尽くした中で、小林さんの落ち着きが選手にも浸透して、誰も全然慌てず揺るぎなかった。
「昨シーズンは3つの時期に分けられると思います。最初に勝ってスタートダッシュを決めた時期。その後、苦しんだ時期。最後にそれを乗り越えて、チームとしての完成形を見せ始めた時期です。その前の2年間は、とにかく『尖れ』という表現で、強みを磨き続けました。目標が自動昇格、優勝であるなら、圧倒的なストロングポイントで相手をねじ伏せる力がなければ無理です。尖って相手を凌駕し、飲み込んでいく。でも、当然それだけでは勝てなかった。そこで3年目のキャンプから、より守備に時間を割きました。2年間、ひたすら積み重ねてきた土台に、守備が上積みされた。それがスタートの時期でした」
守備練習をしすぎると…みんなが土台を
――全体的な総合力を高めようとした。
「ただ、データはあまり良くないです。なんとなく勝てていただけで、内容で圧倒はしていません。相手にシュートを打たれているし、自分たちのシュート数の方が少ない。チャンス構築率もそうです。でも決定率が高く、守備も最後の最後で守れていた。粘り強さを表現できて、自分たちに足りなかったものはこれだという思いでした。とはいえ守備のトレーニングをしすぎると、選手のマインドが呼応して、針がそちらに触れる。みんなが土台を忘れてしまった。そういう時期でした」
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