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辻陽太の爆弾発言「オレたちはカードゲームのカードじゃねえんだよ」の真意とは? 離脱者続出、アメリカのファーム化…新日本プロレス“危機への警鐘” 

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原悦生

原悦生Essei Hara

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posted2026/02/17 17:13

辻陽太の爆弾発言「オレたちはカードゲームのカードじゃねえんだよ」の真意とは? 離脱者続出、アメリカのファーム化…新日本プロレス“危機への警鐘”<Number Web> photograph by Essei Hara

IWGPヘビー級王座とGLOBAL王座を掲げる辻陽太。IWGPヘビー級王者を夢見て新日本プロレスに入った男は、ついにそれを成し遂げ歴史をつないだ

離脱者が続出…新日本プロレスが迎えた危機

 今年に入って、多くのレスラーが新日本プロレスから離脱していった。

 EVIL、デビッド・フィンレー、クラーク・コナーズ、ゲイブ・キッド、そして高橋ヒロム。その行先はそれぞれだが、WWEであり、AEWだ。

「オレたちがプロレスラーでいる限り、退団や入団など、この問題は切っても切り離せない。オレはこの新日本プロレス、いや、プロレス界、日本プロレス界をもっと大きくしたい。そのためにUnbound(アンバウンド・カンパニー)を作った。それぞれが胸に持つこのUnboundを忘れずに、これからもリングで戦っていってほしい。オレも自分のUnboundを忘れずに、これからの新日本プロレスを背負っていく」

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 新日本プロレスはほとんどのレスラーが1年契約だから、毎年1月にはこの問題に直面する。辻は契約を保留していたが、2月10日に更新した。

「さあ、次だ! オレがこのベルトを持って次にやりたいことは、そう、世代交代。まだ完璧に完了してねえんだよ。オレはチャンピオンになった。でも、まだ倒すべき相手がいる。SNSでチマチマ愚痴を言ってんじゃねえよ。いい歳したオッサンたちが。アンタら、レスラーなんだろう? だったらリングに上がってこいよ。ここにでも来てみろ」

 辻はジェイクにも言った。

「オイ、ジェイク! これでアンタの嘘と真実の間にある事実は完成したか? 王のみぞ知るってとこかな。お前がこの後どうなっていくのか、楽しみに見守っててやるよ」

「カードゲームのカードじゃねえ」強烈マイクの真意

 辻は「ここで言うべきことではないかもしれない」と前置きして、もっと肝心なことに触れた。

「オレはこの団体を守る責任がある。オレがチャンピオンだから、今ここでオレは覚悟を決める」

 ここで辻は語気を強めた。

「オイ、ブシロード! オレたちレスラーはな、カードゲームのカードじゃねえんだよ。オレたちはな、このリングで命を懸けて闘ってるんだ。このベルトの重みが分かるか? このベルトはな、ここで戦う全レスラーの覚悟と命の代償なんだ。このリングは、オレたちレスラーが自分の人生を表現する場所なんだ」

 ブシロードは新日本プロレスの親会社だが、リングで戦っているのは気持ちというものがある人間なんだ、ということを辻は言いたかった。

「AEWが(新日本に)入ってきて、権力の暴力を振りかざしているのを感じた。次の防衛戦が日本で決まっているのに、IWGPの防衛戦を向こうで決行する」

 そんな流れに辻は一石を投じた。

【次ページ】 WWEやAEWのファームに…日本マット界の歴史と現状

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