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「5年契約が大きかった」鈴木誠也なぜメジャーで打てる? MLBカブスの日本人トレーナーが語る“中長期プラン”「2~3年で結果を出すことは簡単ではない」
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byFumiya Nakata
posted2026/01/28 11:04
MLBシカゴ・カブスのトレーナーとして鈴木誠也を支える中田史弥氏(右)。昨季はポストシーズン進出に貢献した
家族と共にシカゴに移住した中田はATとして鈴木と昼夜時間を過ごしている。
ナイターの日は昼過ぎに球場入り。昼食を取ったあとルーティンの散歩に出かける。室内のジムでのルーティンをこなしたあと、ケージでバッティングのウォーミングアップを行う。休憩を挟み、野手ミーティングをこなしてから全体練習へ。「夢がある契約」と語るように中田は鈴木個人ではなくカブス球団と契約をかわしているためチーム全体の動きを見る権限も持つが、時間のほとんどを鈴木に費やす。昨季は監督や選手間のコミュニケーションで通訳としての動きも求められるなど、まさに一蓮托生の関係だ。
プロフェッショナルが集う「チーム誠也」
鈴木を支えるのは中田だけではない。ATである中田のほか、メディカル、管理栄養士、シェフ、臨床心理士、マネジメント担当と複数のプロフェッショナルで「チーム誠也」を形成して挑戦をサポートしている。
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「私のようなチーム付きではないですが、治療を担当するメディカルの方はすべての遠征に同行しています。管理栄養士はオンラインでのヒアリングも含めて常に管理していて、シェフは沖縄での自主トレから(キャンプ地の)アリゾナまで、そしてシーズン中もシカゴに同行しています」
その成果は着実に「数字」に現れている。カブス入団以降、4年連続でホームラン2桁を記録。昨季は日本人右打者として初めて30本塁打を達成した。中田は鈴木のポテンシャルをこう評価する。
「昨今、注目されるバッティングスタイルや筋肉に依存したプッシュ型のバッティングではない。体の原理原則を理解・応用して出力し打つ、昨年100マイルのボールを104マイルで返したシーンも印象的だった。ボールと喧嘩しないのは、ボールの勢いをどれだけ使うかということを逆算できている証拠。カブスのバッティング練習を見てもらえばわかりますが、彼だけ驚異的な飛距離を出してるんで。それはチームメイトも認めるところで『カブスで一番長打を打てて良いバッターはセイヤだ』とみんな言ってます」
それでも、鈴木が満足することはない。その尽きない探究心こそ、成功の秘訣だと中田は語気を強める。



