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「選手より走れる監督」上野裕一郎がついに立教大を箱根駅伝に導くも…解任に「何やってんだ!」それでも「最後まで一緒に戦いたかった」理由
posted2026/01/23 17:03
上野裕一郎監督の指導で立教大は悲願の箱根駅伝出場を果たした。しかしその上野が自身の過ちで去り、ひとつの時代が終わろうとしている
text by

佐藤俊Shun Sato
photograph by
Yuki Suenaga
2021年、立教大の夏合宿は進み、3次合宿に残った選手が第98回箱根駅伝予選会の出場メンバーの候補になった。石鍋拓海が主将を務める4年生からは斎藤俊輔だけ、3年生も金城快ひとりのみで、あとは1、2年生が主力の編成になっていた。
合宿に呼ばれなかった石鍋は、最後の箱根駅伝予選会出場が絶望的になった。
「めちゃくちゃ悔しかったです。主将なのに、なぜ自分は寮にいるんだろうって思うと、精神的につらかったですね。9月に5000mのタイムトライアルがあって、最後のチャンスだと思ったのですが、そこでも大きく外して、終わってしまいました。
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自分は実力的に無理だったんだから、最後はみんなのためにやれることをやろうと気持ちを切り替えて、あとは斎藤に託しました」
予選会いまだ突破ならず
迎えた予選会で、チームは16位。斎藤は63分00秒の立大記録をマークし、全体で19位と好走した。中山凜斗が34位、安藤圭佑(1年)が77位、関口絢太が87位と、100位内に4名が入った。
斎藤は、結果を冷静に受け止めていた。
「チームは16位で前年よりはいいですが、みんな10位以内を狙っていたので、納得した感はなかったです。ただ、自分は(予選会突破は)無理だなと思っていました。だから、順位についてもこれが現実、ぐらいにしか思っていなかったです。
それでも、来年はもしかしたらと思っていました。中山、関口が力をつけてきましたし、(林)虎大朗(1年)とか安藤も伸びてきていたので、そのまま成長していけば少なくともこの時よりは可能性があると思いました」
予選会から1週間後、斎藤はさいたまスーパーアリーナで櫻坂46のライブを楽しんだ後、箱根駅伝に向けて準備を始めた。ついに学生連合チームに選出されたのだ。チームとしては箱根を走れなかったが、斎藤は本選で地元の平塚を駆ける3区に置かれた。
参考記録で16位相当だったが、2年時に箱根を目指す決意をしてから、個人としての目標は達成できた。卒業後は現役を引退し、転職を経て自動車メーカーに勤務している。


