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ウルフアロン29歳“できすぎのプロレスデビュー”の全貌…カメラマンが見た「観客の心つかんだ」決定的瞬間とは?「素晴らしい試合」ライバル候補も称賛
text by

原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2026/01/09 17:01
デビュー戦でEVILを倒しNEVER無差別級王者になったウルフアロン。1月4日、東京ドーム
「正直、今日の勝利はビギナーズラックみたいな…」
EVILの持つNEVER無差別級選手権、デビュー戦がいきなりタイトルマッチという異例なケース。それも反則なんでもありのEVILだ。EVILはセコンド5人を引き連れて照明が絞られた闇の中を入場してきた。
ディック東郷、高橋裕二郎、SANADA、ドン・ファレ、成田蓮。EVILは余裕の笑いを浮かべている。
10年前、ウルフはNEVERのベルトを見ている。
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「僕が一番最初に観た新日本プロレスの試合が石井(智宏)選手と柴田(勝頼)選手の NEVER 無差別の試合(2016年1月4日、東京ドーム)で、まさか僕自身のデビュー戦がこの NEVER 無差別をかけた試合になるとは夢にも思っていなかったんですけど、それが現実になって、今日こうやってベルトを取ることができて感無量です」
ウルフはいきなり王者になったが謙虚だ。
「正直、今日の勝利はビギナーズラックみたいな部分が大きいというふうに感じています。EVILからすると僕の技がわからない中での戦いだったので、ここからが本当の戦いだと思っています。どんだけ研究されても対策されてもその上を行けるプロレスラーを目指して、精進して、もっともっと高みを目指していきます。これからもプロレスラー・ウルフアロンをよろしくお願い致します。これだけ大勢の人の前で試合をしたのは僕の人生でも初めてで、とても大きな経験になりました」
“拷問の館”のメンバーは当たり前のように乱入、介入を繰り返し、ウルフを苦しめた。
「僕の中では対策をしていたので、そういうところを考えながらも、攻撃を食らってしまった場面もあったので、そこは次の試合にしっかり活かせるように。まだまだ僕自身のプロレス人生というのは始まったばっかりなので」
EVILに白い粉を投げつけられて劣勢に立つ場面もあった。テーブルに寝かされファレの160キロの巨体に押しつぶされた。
「やっぱり今まで柔道という競技はこれまで対戦相手だけに全集中してきたんですけど、今日たくさんの観客の方が応援してくれて、それが改めて力になるなっていうふうに感じましたし、また相手だけじゃなくて他のところにもしっかりと広い視野でやっていかなきゃいけないっていうふうに改めて感じましたね」



