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「目が飛んでた」RENAが奪った“衝撃のダウン”その後の真実…伊澤星花とのRIZIN因縁マッチは、なぜ“名勝負”になったのか? 勝敗を分けた「追撃の選択」
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橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph byRIZIN FF Susumu Nagao
posted2026/01/04 11:01
RENAの左フックが伊澤星花の顔面を捉えた瞬間
RENAはただの“人気型”選手ではない
伊澤の鮮やかな逆転勝利。RENAにとっては“もったいない”負けだった。だがこの負けがRENAのモチベーションにさらに火をつけたことも間違いない。
「これ(ベルト)獲ってヒロインになってやめたらカッコよかったんでしょうけど“このままやめれんな”って。やっぱり(伊澤を)倒せるのは私しかいないって少しは証明できたと思うし、またタイトルまで上り詰め切れるか分からないですけど、もう少しだけ自分の可能性にかけたいです」
RENAの“自分を信じる気持ち”には、本当に感服する。2007年、高校生でプロデビュー。世界トーナメント優勝など結果を出し続け、10年前は精神的にギリギリの状態だった。立ち技の世界ではやるべきことをやり尽くしていた。
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そんな時に「女子にはメチャクチャ力を入れます」(榊原信行・現CEO)と宣言してRIZINが旗揚げ。女子格闘技のメジャーな舞台ができ、MMAという新たな挑戦をすることでRENAは蘇生した。
あれから10年経って、RENAはMMAでも“顔”になった。それでもまだ“勝ち負け”にまったくスレていない。負けたままで終われるかと闘志が湧いてくる自分がいる。伊澤の言葉ではないが、RENAは“人気型”と思われがちだ。しかし実際の彼女は、根っからのファイターなのである。
試合後の伊澤が語った本音
面白いのは自他ともに認める“実力型”の伊澤が、話題性の重要さを語ったことだ。格闘家は強さが一番大事だが、それだけではいけないとも考えている。
「今回、RENA選手がバチバチに言ってきてくれたからこそ、今までの女子格闘技で一番注目度の高い試合になったと思います。相手がいてこその面白い試合、期待される試合、みんなが注目する試合になるのかなと。女子って見られ方を気にしがちなんですけど、もっと思ってることをどんどん出してほしいなと思います」
立ち位置としても性格的にも、伊澤とRENAは“合わない”のかもしれない。けれど合わない2人はどちらも一級品のファイターで、女子格闘技を盛り上げるには欠かせない存在だ。


