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「なす術はなかったかな」「5分、欲しかった」箱根駅伝“シン・山の神”青学大の黒田朝日にライバル校も脱帽…それでも中大は「十分に逆転可能」の虎視眈々
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涌井健策(Number編集部)Kensaku Wakui
photograph byNanae Suzuki
posted2026/01/02 20:01
4区までは先頭を走った優勝候補の一角、中大だったが5区で柴田大地(3年)が逆転を許す。一方で、藤原監督は総合優勝には自信を見せた
藤原監督もレース運びには手応えを感じたようだ。
「藤田、本間、岡田は想定タイムを上回ってきてくれました。溜池も65分40秒と非常に高い設定になっていたので、20秒ちょっと遅れましたけど、ある程度仕方ないのかなと。ただ、先頭を走る時間も長くて、自分でちゃんとレースを作ってきてくれたので、とてもよく走ってくれたと思います。彼らの貯金があったからこそ、この程度の傷で済んでいるとも言えます」
5区を担った柴田大地は4区終了時点で2位早大との1分12秒の貯金を守れず、逆に1分36秒の差をつけられてしまった。
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ただ、中央大学5区の選手は全チーム210名の選手の中で最もプレッシャーのかかる役割を担ったと言ってもいだろう。
なぜか――? 中大は、前回も1区から吉居駿恭らスピードランナーたちが快走し、4区まで独走。5区で青学大・若林宏樹には抜かれたものの往路2位で復活を印象づけ、大学駅伝界での存在感を際立たせた。今季はそのスピードにさらに磨きをかけ、エントリー上位10名の1万m平均タイムで史上初の27分台をマーク。これは青学大・原晋監督が「先に達成したかった」と悔しがるほど、箱根駅伝のレベル向上を象徴する快挙だった。
今季の中大5区の“宿命”…猛追にどこまで耐えられるか
4区終了時点で「C」が先頭で来ることは、自分たちはもちろんライバルたちを含めて想定内だったと言えるだろう。
だからこそ中大の5区を走る柴田には、後ろから追ってくるであろう当日変更の黒田は別にしても、早大・工藤慎作や城西大・斎藤将也らからどの時点まで先頭を守れるのか、また追いつかれてから耐え、粘れるのか、という特異な役割が求められるのがレース前から自明だったのだ。

