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“監督解任”3連敗に傷心の久保建英「冬の移籍、さすがにない」と日本代表戦後に語ったが…「大ブーイングのサポーターに感謝」ソシエダ危機のリアル
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中島大介Daisuke Nakashima
photograph byDaisuke Nakashima
posted2025/12/16 06:00
降格圏の相手にホームで痛恨の敗戦を喫したレアル・ソシエダ。久保建英も傷心の様子だった
開始早々2分、久保はゴール前で決定的チャンスを迎えた。サイドからのクロスにゴール前まで侵入して合わせたが、右足でのシュートは大きく枠を外してしまった。
とはいえソシエダはゲデスが前線での起点となりながら、豊富な運動量でバレネチェアとポジションチェンジを行い、また久保とのコンビネーションでゴールに迫った。久しく失っていた攻撃陣のコンビネーションや流動性に、ゴール裏サポーター席からもゲームを支配する我がチームのプレーを楽しむように大きな声援が送られた。
Kuboのゴールじゃないけどさ
久保自身も、果敢に1対1を仕掛けると相手を翻弄するドリブルや、またそれだけでなく中央寄りで攻撃の展開に関わるプレー、またCKの流れから逆サイドでも好機を演出するなど、攻撃を牽引した。オフザボールで裏抜けする際には、相手から反則まがいの妨害を受けた。その妨害に対してはホームサポーターからブーイングが響いた。
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そして迎えた35分、ゲデスがCF起用に応え先制点を奪い、満足の前半を終えた。チームの調子に気を良くしたのか、隣り合わせた地元カメラマンからは、地元の子供がよく食べる棒状のグミのような駄菓子を、何本ももらうことができたほど。いわく……。
「Kuboのゴールじゃないけどさ」
敗戦に大ブーイング…だが久保らはサポーターに感謝を
しかし、である。ソシエダはここ数試合での不調が自信のなさにつながってしまうのか、ビハインドのジローナが攻勢を強めると、そのまま自陣に押し込まれる展開が続いてしまう。
すると76分、84分と失点して逆転を許してしまう。2失点目の際、久保は自陣深くまで戻りアランブルをかわしたアレックス・モレノへ対応したが、自身もかわされラストパスを通されてしまった。
何度か自陣に戻り相手の攻撃を食い止めるプレーを見せていただけに、自分だけの責任ではないとはいえ、本人としては後味の悪いプレーとなったはずで、思わず肩を落とす久保の姿が撮影できた。
守備に回る時間が長くなる中で、最後までゴールを目指す久保のプレーがあったが、ゴールに結びつけることはできなかった。










