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ボクシング堤聖也が激白「あのドネアが僕を倒しにくるんだ…ワクワクする」恐怖を超越した“高揚感”の理由「警戒すべきは左フックだけじゃない」 

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杉浦大介

杉浦大介Daisuke Sugiura

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photograph byHiroaki Finito Yamaguchi

posted2025/12/15 11:01

ボクシング堤聖也が激白「あのドネアが僕を倒しにくるんだ…ワクワクする」恐怖を超越した“高揚感”の理由「警戒すべきは左フックだけじゃない」<Number Web> photograph by Hiroaki Finito Yamaguchi

ノニト・ドネアとの団体内統一戦に挑むWBA世界バンタム級王者・堤聖也。レジェンドとの一戦は、世界的な評価を上げるチャンスでもある

 “現代の激闘王”などと呼ばれたら堤は不本意かもしれないが、そのひたむきな戦いぶりは多くの人々の胸を打ってきたのは紛れもない事実である。昨年10月、井上拓真とのエンドレスな撃ち合いを制して世界の頂点に立つと、今年2月の比嘉戦ではダウン応酬のドロー防衛。繰り返しになるが、日本が誇る“エンドレスファイター”がここでドネアとも激しい攻防を展開すれば、インパクトは大きい。そこで勝ち残ることの意味も計り知れないほど大きく、その先には紛れもなく新しい景色が見えてくるはずだ。

「僕にとっては“経験値を得られる試合”。ドネアというレジェンドと戦う経験も含めて、ここまでのベテランと戦うのは初めて。新しい苦しさが生まれるだろうけど、それを経験できるのは大きい。もちろん挑戦でもある。全盛期を過ぎているとはいえ、まさか自分がドネアと戦えるなんて思ってなかった。勝って次に進みたいですね」

 堤にとってのドネア戦は、いわば次の扉を開けるためのチケットのような一戦。勝利の報酬として得られるネクストステージでは、統一戦をはじめとするさらなるビッグファイトが具体化するに違いない。それと同時に、互いにリスペクトし合い、近年の日本ボクシング界を席巻してきた“1995年組”の戦いをもっと盛り上げることもできる。おそらくはこれからの1年程度が大勝負であり、堤は今まさにボクシングキャリアのハイライトと呼べる時間に突入しようとしているのだろう。〈全2回/前編から読む〉

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ボクシング堤聖也なぜ“激闘”が多いのか?「弱い相手とやって長く王座にいるつもりはない」ドネア戦前に明かす“1995年組”への劣等感

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