英記者が絶賛なぜ？「正直、度肝を抜かれた」拓真でも天心でもなく…29歳日本人ボクサー評価急上昇の理由「金を積まれても、戦いたいと思わないレベル」 

　アメリカでもトップランク社のチャンネルで配信された今戦での勝利によって、坪井の評価は一気に世界レベルへと跳ね上がったのではないか。クアドラスは戦前、リングマガジンの階級ランキングでもスーパーフライ級3位にランクされており、その相手に勝った坪井の上位進出も確実だ。

　早い段階でこれほどの強さを誇示してしまうと、同時に難しい問題が生じかねない。それは「誰が彼と戦うのか」という点だ。現在、スーパーフライ級ではWBA、WBC、WBOの3団体統一王者である軽量級のスター、ジェシー・“バム”・ロドリゲスが階級の中心にいるが、グレイ氏はこう断言する。

「“バム”がツボイと戦うことは絶対にないと思う。バムはおそらく12月下旬に行われるIBF王者ウィリバルド・ガルシアとケンシロウ（寺地拳四朗）の勝者との4団体統一戦を狙うはず。そしてその後は階級を上げるのだろう」

試合前もリングの上でも冷静な坪井智也　©︎Hiroaki Finito Yamaguchi

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　実際に“バム”が4団体統一を果たして階級を離れれば、スーパーフライ級は一気に空白地帯となる可能性がある。一方、寺地が勝ち残っても面白くなり、そこで坪井が満を持して世界戦線に進出する未来は十分に見えてくる。もっとも、問題はそれ以前、いやその後も、誰と戦うかというマッチメイクの部分。軽量級ボクシングに精通するグレイ氏は坪井の近未来を楽しみにしつつ、こう予想している。

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