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佐々木麟太郎20歳の本音「孤独感もプレッシャーもある」ソフトバンク1位指名でも即断せず…スタンフォード大で見えた「野球と学業」人生のプライオリティ
posted2025/11/20 11:04
ドラフト会議を前に、将来のビジョンを明かしていた佐々木麟太郎
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杉浦大介Daisuke Sugiura
photograph by
Eakin Howard/Getty Images
NPBドラフト会議でソフトバンクから1位指名を受けたことで、米スタンフォード大に所属する佐々木麟太郎の周囲が一気に騒がしくなった。
DeNA、ソフトバンクから指名された上で、ソフトバンクが当たりくじをゲット。これを受けて10月27日、マネジメントを務める「株式会社ナイスガイ・パートナーズ」の木下博之代表取締役が状況説明を行うという流れになった。11月上旬にはソフトバンク城島健司チーフ・ベースボール・オフィサー(CBO)が訪米して直接挨拶するなど、麟太郎をめぐる賑やかな話題は続いた。
麟太郎の信頼を受ける木下氏は、現在20歳のスラッガーには4つの選択肢があると述べていた。その4つとは、ざっくり「来夏に交渉してのソフトバンク入り」「来年7月のMLBドラフトで指名を受けてのメジャー球団入り」「大学残留」「他大学への編入」。現時点で確定しているのは、来季は間違いなくスタンフォード大の選手としてプレーすることだけ。スタンフォード大での2年生のシーズンが終わる来夏、麟太郎は人生最大になるかもしれない“最初の決断”をすることになる。
野球と学業のプライオリティ
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結論を先に書くと、麟太郎が2026年中に日米どちらかのプロリーグに加わる可能性も十分にあるのだろう。もっと勉強をしたい、スタンフォード大を卒業したいという強い気持ちが変わったわけではない。むしろその逆で、英語を習得しなければいけない厳しい環境で学ぶことで、「卒業したい」という思いはより強固なものになった。
その一方で、アメリカの大学で学ぶうちに、聡明な若者には「現在のプライオリティ」も見えてきたのだという。今年8月、筆者が行った独占インタビューの際、日本に一時帰国していた麟太郎は野球と学業についてこんな話をしていた。

