年俸総額メジャー1位「ドジャースは悪の帝国」批判に米記者たちの反応…じつはヤンキース、メッツも超高額「ドジャースは野球を壊している」説に異論 

メッツ、ヤンキースも高年俸…

　米スポーツ経済専門データサイト「Spotrac」によると、今年10月時点のドジャースのチーム総年俸はメジャー30球団中トップの3億5002万4106ドルだが、1球団が突出しているというわけではなく、メッツも3億4180万3011ドルと迫っており、3位のヤンキースも3億ドルを超えている。資金力以外に、ドジャースが2連覇を達成する上で優れていた点は何だったのか。レッズとナショナルズでGMを務め現在は解説者として活躍するジム・ボウデン氏が、米人気ポッドキャスト「ファウルテリトリー」の11月3日配信の番組でこう語っていた。

「ドジャースという球団は、人間的にいかにチームにフィットする人々をそろえるかということに、多くの時間と労力をかけている。それは選手だけに限ったことではない。調査、育成、ハイテク機器の導入にも惜しみなく巨額の資金を投入している。私はドジャースの選手に、この球団とこれまでに所属した他の球団の違いは何かと聞いてみた。すると、それぞれの選手が最高のパフォーマンスを発揮するために可能な限りのお金と労力を注ぎ込むことを惜しまないのがドジャースだと、みんな笑顔で答える。ドジャースは球団のお手本だ。これは野球界にとって、素晴らしいことだ。誰も彼らを批判するべきではない。ルールを守ってやっているのだしね」

　ドジャースがワールドシリーズのギリギリの戦いの中で見せた、土壇場での底力。あれは、この組織力がなければ成し得なかったことなのかもしれない。ドジャースが野球界をぶち壊すとしたら、それはいい方向へ壊す。この2連覇は、その布石になるのだろうか。