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堂安律も鎌田大地と長谷部誠のEL制覇も…日本代表を獲り続けてドイツ強豪に「開拓者はタカハラ」「イナモト、イヌイも」フランクフルト番記者が称賛
posted2025/11/02 17:01
鎌田大地と堂安律。コーチの長谷部誠らを含めて、アイントラハト・フランクフルトと日本人の縁は深い
text by

ティーモ・ミュラー(『キッカー』誌)Thiemo Muller(Kicker)
photograph by
JFA/AFLO
クイズ…フランクフルトが昨季13年ぶりに欠いたものは?
読者の方に、ひとつクイズを出したい。
昨シーズンのアイントラハト・フランクフルトが、13シーズンぶりに欠いていたものは何でしょう? 答えは、あなたの国に関連している。
そう、2011-12シーズン以来、初めてファーストチームのスクアッドに日本人選手の名前がなかったのだ。
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一昨季終了時に、10シーズン在籍していた長谷部誠が現役を引退。前編で記したように、堂安律の獲得がうまくいかず、フランクフルトと縁の深い日本人の選手が、ついにいなくなっていた。
だが今季にその27歳のレフティーを迎えることができ、再びフランクフルトと日本のつながりが確保されている。堂安はフランクフルト史上6人目の日本人選手だ。フットボールにおいて──それだけに止まらないが──、繋がりの強いドイツと日本だが、歴代で6人以上の日本人選手を抱えてきたのは、フランクフルトとシュツットガルトだけだ。
ただしシュツットガルトの日本人選手がドイツ1部リーグでプレーしたのは、400試合に満たない。一方、フランクフルトの日本人選手は500試合を超えている。当然、ブンデスリーガの最多記録だ。
パイオニアはタカハラだった
近年のフランクフルトの躍進には、あなたの国の選手たちが大きく貢献している。これは決して誇張ではない。
「日本人選手はブンデスリーガにすごくフィットしている。メンタリティー、スキル、そしてカルチャーに通じるところがあるからだろう」と話したのはフランクフルトのスポーツ・ディレクター、マルクス・クロシェだ。
またフランクフルト・アム・マインという街は、国際金融の中心地であり、様々な国の人々が暮らすグローバル都市で、日本企業の駐在員も多い。欧州の中で、日本人にとって暮らしやすい街のひとつと言える。
フランクフルトにおける日本人フットボーラーのパイオニアは、19年前に加入した高原直泰だ。

