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「ムラカミは3億ドル規模の契約を勝ち取るだろう」米誌でも話題…ヤクルト・村上宗隆“ポスティング狂騒曲”の行く末は?「移籍金は史上最大規模に」
text by

一野洋Hiroshi Ichino
photograph byJIJI PRESS
posted2025/10/20 06:00
今オフでのメジャーポスティング移籍が濃厚とされるヤクルトの村上宗隆。日本屈指の25歳スラッガーにどんな評価が下るのか
村上は25歳、かつプロ経験6年以上という条件を満たしているため、国際契約のボーナスプール制限を受けない。
これは2023年にロサンゼルス・ドジャースの山本由伸が12年3億2500万ドルで契約したのと同じ“完全プロ扱い”であり、年齢制限下で契約した佐々木朗希とは立場が異なる。全30球団が自由に交渉可能で、契約金の上限もない。
村上がポスティングされれば、ヤクルトにもその契約規模に応じた譲渡金が支払われる。
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現行のポスティングシステムでは、最初の2500万ドルの20%、次の2500万ドルの17.5%、5000万ドルを超える分の15%が所属球団に譲渡金として入る仕組みだ。仮に契約総額が1億5000万ドルなら、ヤクルト側には約2300万ドルが支払われる計算となる。NPB球団への移籍金としては史上最大規模になる可能性が高い。
過去の日本人野手の契約を見ても、鈴木誠也(シカゴ・カブス)の5年8500万ドル、吉田正尚(ボストン・レッドソックス)の5年9000万ドルを上回る規模になると見られている。韓国のイ・ジョンフ(サンフランシスコ・ジャイアンツ)が2023年に6年1億1300万ドルで契約したことを踏まえれば、村上の契約はその水準をはるかに超える可能性が高い。
米誌は「2億~3億ドル規模の契約を得ると予測」
実際に、米メディア『スポーツ・イラストレイテッド』は8月の時点で、ジョン・ヘイマン記者の見解として「ムラカミはポスティング時に2億~3億ドル規模の契約を得ると予測されている」と報道。今季の故障の影響を考慮しつつも、その下限に落ち着くだろうと報じ、アジア出身打者としては前例のないスケールになるだろう。
では、そんな大砲を狙う球団はどこになるのだろうか?
村上の行き先を左右するのは、三塁、一塁、あるいはDH──どの枠を空けられるかというチーム事情である。
<次回へつづく>

