「藍がいて、セキさんがいる安心感」リベロ小川智大（29歳）が明かす“王者サントリー移籍”の理由…ミドル小野寺も期待する“小川効果”とは？ 

「（高橋）藍がいて、セキさん（関田誠大）がいる。安心感しかないです。実戦形式は今日（ペルージャとの1試合目が行われた10月7日）が初めてだったんですけど、試合を重ねる中で相手の攻撃に対してどうするか。もっと詰められればよくなる感覚しかないです」

サントリーに加入したセッター関田誠大、キャプテンに就任した高橋藍　©︎Yuki Suenaga

9月の世界選手権でも日本代表としてコートに立ったリベロ小川智大　©︎Yuki Suenaga

　昨シーズン、ジェイテクトSTINGS愛知のファイナル進出に貢献した小川のサントリー移籍が発表されたのは、今年6月のことだった。SVリーグを戦い終えた直後だったことだけでなく、移籍先がファイナルで惜敗したサントリーであったことは驚きをもって伝えられた。さらに、リベロには2025年度の日本代表登録選手で、ネーションズリーグでもメンバー入りを果たした藤中颯志がいる。

　また、学生時代から川崎市立橘高校、明治大学と決して強豪ではない環境で「強いチームに勝つ」というハングリー精神を力にしてきた印象が強い小川が、“王者”を選んだことは少し意外にも思えた。

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　実際のところ、オファーがあった海外クラブが下部リーグへ降格したことで白紙になった背景があるのだが、一方で他にも国内外で多くの選択肢があったことも事実。「迷ったし、悩んだ」とも明かす小川の決め手になったのは、とてもシンプルな動機だった。

「ロス（五輪）へ向けてチャレンジする中で、今の自分にとってベストだと思うチームを選びました。すごい選手がそろっている上で、今シーズンもまたすごい選手たちが加わる。間違いなくレベルが高いチームで、自分も世界一を目指したいと思って決めました」

　9月の世界選手権を終えた後に合流したことで、チームの練習を重ねた日は浅い。小川の言葉にもあったようにペルージャ戦が初めての実戦ではあった。それでも、ここぞのレシーブだけでなく随所で強みを発揮した。

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