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「出身高校は偏差値75」「総務官僚志望の大学時代」世界陸上マラソンで7位入賞…“サークル出身”24歳・異色の新ヒロインが明かす「灼熱のレース」ウラ話
posted2025/09/28 11:03
初出場の世界陸上女子マラソンで7位に入賞した小林香菜。酷暑となったレースをどんな戦略で戦っていたのだろうか?
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by
Nanae Suzuki
「すごいですね……」
東京世界陸上の女子マラソンで日本人トップの7位に入賞した小林香菜(大塚製薬)は、ミックスゾーンに現れるなり、報道陣の多さにたじろぐように、思わずこう漏らした。
"体育会ではなくサークル出身"という異例の経歴を持つ彼女が、初めての世界大会で見せた快挙に注目が集まっていた。
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つい2年前までは大学のサークルで楽しんで走っていた小林。シンデレラロードを一気に駆け上がった社会人2年目の24歳は、初々しくも反響の大きさに驚きを隠さなかった。「本当に最高でした。皆さん、沿道でたくさん応援してくださって、本当に絶え間なくて。特に秋葉原の折り返しでは、(声援が大きくて)頭が痛くなるぐらい聞こえて、ありがたかったです」と晴れやかに語った。
“サークル出身”異色のランナーが感じた「世界の重圧」
レース2日前のオンライン会見では全く別人のような表情だった。
「ナショナルトレーニングセンターに来てから周りの方々を見て、とても緊張してしまっている」
「正直、楽しみはあまり持てないですね。ちょっと怖いというか、どちらかというと、早く終わってほしいような思いです」
そう話す小林の表情は強張っていた。
後日、当時の心境を「やっぱりプレッシャーは想像した以上に大きかったです。NTCでお会いした田中希実選手や廣中璃梨佳選手は、そういう舞台を何度も経験されていて、本当にジャパンのユニフォームが似合っているなと。自分はまだまだ着られている感があるなと感じました」と明かしている。
そんな緊張感を抱えていた小林だが、レース当日には「朝起きたら、その日はさすがに集中していました。良い意味で雰囲気に飲まれたというか」と別人のように落ち着いた様子に変わった。そして気温28度、湿度72%という9月とは思えない蒸し暑さの中で繰り広げられたレースで、小林はスタート後に先頭に躍り出る。
その大胆な作戦の背景と、蒸し暑い条件の中で彼女がどのようにレースを展開していったのか――その詳細は、本編で描かれている。
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この文章の本編は、以下のリンクからお読みいただけます。
