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「イノウエの筋肉は刃牙みたいだった」タパレスが見た井上尚弥の“完璧な準備”…アフマダリエフ戦の練習相手が予言していた“12Rの結末”
posted2025/09/24 11:04
アフマダリエフを前に気合いを入れる井上尚弥。この後、完璧な12ラウンドが披露される
text by

NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by
Hiroaki Finito Yamaguchi
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「イノウエが勝つと思うけど、今回はおそらく判定勝ちだよ。MJはとてもタフでパワーもあるから、イノウエはアウトボクシングをして勝つと思う」
井上尚弥とムロジョン・"MJ"・アフマダリエフの一戦を前に、結末の予想を口にしたのは元WBA、IBFスーパーバンタム級王者のマーロン・タパレスだった。アフマダリエフに黒星をつけた唯一のプロボクサーであるタパレスは、井上の招きを受けて来日。1カ月以上にわたって、スパーリングパートナーとして井上の練習相手を務めていた。
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井上はタパレスに「MJの危険なパンチはどんなものか」「どういったパンチが得意なのか」など、具体的な質問を投げかけていた。これは階級屈指の実力者であるアフマダリエフとの対戦に向け、井上が丹念に準備を進めていた証拠だ。
元王者が見抜いた"モンスター"の進化
「イノウエが根本のところで変わったとは思わないけれど、今ではスキルがさらに増し、インテリジェンスも高まっていると思った。ダウンの経験から多くを得たんだろう。今の彼はより賢明に戦うようになっているし、スキルレベルも極めて高いよ」
井上が結果的にアフマダリエフ戦で見せたアウトボクシングによる快勝。そのスタイルをタパレスは事前に見抜いていたのだ。強打に定評のある井上が連続KOではなく判定勝利を選んだことに、多くのファンや関係者が驚いた。しかし、タパレスはそれを予言していた。
「イノウエは筋肉が本当にすごくて、日本の漫画『グラップラー刃牙』の範馬刃牙みたいだった(笑)。パワーもすごいし、コンディションは100%だったよ」
32歳になった井上が試合後、リング上から「誰が衰えたって?」と観衆に問いかけたシーンは印象的だった。その言葉が示す通り、タパレスも井上の“進化”について力説していた――その詳細は、本編で詳しく描かれている。〈つづく〉
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この文章の本編は、以下のリンクからお読みいただけます。
