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「平均年齢23歳のエリート集団」「日本初金メダルの天才姉妹」代表決定戦で躍進したSC軽井沢クラブとは? 上野美優が語った「笑顔のカーリング」
posted2025/09/18 17:01
日本代表決定戦ではわずかの差でフォルティウスに敗れたSC軽井沢クラブ
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松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph by
JIJI PRESS
9月11日から14日にかけて、カーリングの日本代表決定戦が北海道・稚内で行われた。3チームが参加した女子はフォルティウスが決勝を制し日本代表になったが、どのチームが代表になるか予断を許さない接戦となった。
フォルティウスとの差は「わずか数cm」だった
その状況を生んだ要因のひとつは、SC軽井沢クラブの健闘だった。予選リーグではロコ・ソラーレ、フォルティウスに対しそれぞれ1勝1敗で2勝2敗。三つ巴となる混戦をもたらした。大会前、どうしてもロコ・ソラーレ、フォルティウスの優勝争いと見る声も少なくなかった。それだけに、そのパフォーマンスは注目を集めるのに十分だった。
フォルティウスとの決勝も堂々たる戦いぶりを見せた。予選リーグ1勝1敗、決勝に進んで1勝1敗で迎えた最終戦。一時は2-4とリードを許したが終盤に巻き返し5-5。先攻の第10エンドに1点を獲られ5-6で敗れたが、スキップ上野美優のショットで相手に重圧をかけ、最後、互いのストーンの位置は数cmというわずかな差での敗北だった。それもSC軽井沢クラブの健闘を示していた。
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「自分たちのやらなければいけないことを最後まで集中してやりきれました。チームを誇りに思います」
上野美優は試合後に語っている。まさにチームのやるべきことを貫いての成績だった。
日本初の金メダル…カーリングエリート
まずはチームの足跡を振り返っておきたい。
現在もスキップを務める上野美優、今大会でサードを務めた妹の上野結生、リードを務めた金井亜翠香、そして西室淳子らのメンバーでの活動がスタートしたのは2023年のこと。
それから1年、チームは周囲をあっと言わせる快進撃を見せた。

