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「これからはお前がやるんだぞ」“セッター”が背負う特別な重圧…男子バレー低迷期を知る、深津英臣が“35歳”になった今も日本代表を目指す理由

posted2025/09/22 11:04

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田中夕子Yuko Tanaka

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Yuko Tanaka

かつて「男子バレーは勝てない」と言われ続けた時代があった。あの時、コートにいた男たちはどんな想いで戦っていたのだろう。世界の"頂点"を目指すのが当たり前になった今、4人の証言者の言葉に未来への道筋を重ねる。【NumberWebオリジナル特集・全4回の3回目／第4回に続く】

◇◇◇

　2025年の夏、深津英臣は4年ぶりに日本代表のユニフォームに袖を通して君が代を聴いた。

「国歌を歌った瞬間、自分の中で込み上げるもの、感慨深いものがありました。単純に試合も緊張しました。あーやっぱりこの舞台は緊張するな、と思うと同時に、それだけ自分はここでやりたいって気持ちが強いんだなって。改めて思いました」

　深津が立っていた場所は、新生日本代表が参戦したネーションズリーグではなく、B代表の親善試合。それでも、35歳になったセッターにとっては久しぶりの大舞台。ベンチでは、かつて一緒に日の丸を背負った永野健と清水邦広がコーチとして見守っている。

「また一緒にできるのが嬉しいです。しかも、日本代表として戦えるのは僕にとって、特別なことですから」

　噛みしめるように話した後、深津が小さく笑う。

「あの時も、これぐらいの気持ちでできていたら違ったのかもしれないですね」

　深津の胸には、忘れられない“後悔”が今も胸に刻み込まれていた。

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