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箱根駅伝PRESSBACK NUMBER
「みんなと違う道は選んだけれど…」高校駅伝で話題の“集団転校”問題…福岡・大牟田高“残された一人”が挑んだ「たった一人のインターハイ」
text by

和田悟志Satoshi Wada
photograph bySatoshi Wada
posted2025/08/28 06:03
指導者の移籍に伴い、ほぼすべての部員が集団転校した福岡の駅伝名門校・大牟田高。3年生の佐々木奏多がただ一人残留を選んだワケは何だったのか
仲間が集団転校…ただ一人残ったワケは?
大牟田高駅伝部は、全国高校駅伝で5度の優勝を誇り、昨年は準優勝を果たした全国屈指の強豪校だ。しかし、今年度から指導体制が変わり、昨年度まで指揮をとっていた赤池健ヘッドコーチが退任し、鳥取城北高駅伝部の監督に就任することになった。
それに伴って、ほとんどの部員が赤池氏を追って鳥取城北高に集団転校した。
3年の佐々木は、大牟田高に残ったただ一人の在校生だった。
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「チームメイトが全員(鳥取城北高に)行くことになって、自分も付いていくかすごく迷いました。でも、赤池先生に勧められて競歩を始めて、インターハイを狙えるところまで来ていたので。それならばインターハイに出て、成長した姿を赤池先生に見せたいと思いました」
高体連にはインターハイなど同連盟主催の大会に「転校・転籍後6ケ月未満の者は参加を認めない」という規定がある。佐々木は競歩で全国を目指すために、駅伝で全国の頂点を狙う仲間たちとは離れ、大牟田高に残るという決断をした。
その覚悟は、今夏実を結んだ。
佐々木は福岡県予選で優勝すると、北九州予選でも2位と勝ち上がり、念願叶って自身初となる全国大会出場を決めたのだ。
<次回へつづく>

