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「京都国際がオリックスの曲を…なぜ?」「高知中央アルプスが“よさこい会場”に」甲子園で話題“ビックリ応援”に密着…母が息子に絶叫「愛してるー!」 

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梅津有希子

梅津有希子Yukiko Umetsu

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photograph byYukiko Umetsu

posted2025/08/19 06:02

「京都国際がオリックスの曲を…なぜ?」「高知中央アルプスが“よさこい会場”に」甲子園で話題“ビックリ応援”に密着…母が息子に絶叫「愛してるー!」<Number Web> photograph by Yukiko Umetsu

写真は共学化で誕生した横浜高校のチアリーディング部。今夏の甲子園、全49校のアルプスを取材した記者の印象に残った応援とは?

 アルトサックスを吹く中1の男子生徒に「どの曲が好き?」とたずねると、「『海のトリトン』!」と即答。理由が「この曲だけ全部吹けるから」とのことで、4月から楽器を始めて4カ月。友情応援は、組み合わせ抽選後に決まることがほとんどで、楽譜が配られたのがわずか2日前。楽器初心者にとって、1曲吹き切れる喜びは思いのほか大きいもので、ピュアすぎる笑顔の回答に、筆者も吹奏楽を始めた中1の頃に一気にタイムスリップし、思わず目が潤んでしまった。中学生の頃にこんな大きな舞台で演奏し、音楽の力で選手たちを勇気づけるという、なかなか出来ない経験をすると、将来も楽しんで音楽を続ける大人になるんだろうなあ……と感じた津田学園アルプスだった。

京都国際の“挫折”に寄り添う「オリックスの応援歌」

 近年高校野球でよく使われるプロ野球応援歌といえば、『モンキーターン』や『スピードスター』など複数のロッテ曲と、阪神『チャンス襲来』、巨人・矢野謙次応援歌、ヤクルト・山田哲人応援歌、日ハム『ジンギスカン』、広島『チャンス・スーパー』あたりが大半だったが、京都国際(京都)が使い始めてから一気に広まったのがオリックスの応援歌『バファエール』だ。今夏も初回の攻撃から連発し、勝利を後押し。花巻東(岩手)、仙台育英、鳴門(徳島)などが使用するほか、大阪府大会では大阪桐蔭もやっていた。

 2022年のセンバツ、京都国際は新型コロナウイルスの感染対策として大会前に行ったPCR検査で13人の感染が確認され、やむを得ず出場を辞退。彼らにとって“栄光の場所”だった甲子園に出ることが叶わなくなり、挫折を味わった彼らの心境にぴったりだったのが、『バファエール』の歌詞だった。

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 栄光と挫折を何度と繰り返そうと
 これからも共に歩み止めることなく
 変わらない想いを強く込めた
 湧き上がる希望の唄よ
 未来と繋ぐ標(みち)となれ

 この曲をチャンステーマとして使い、昨夏、京都国際は見事初優勝。この夏もベスト8入りし、2年連続の優勝を狙う。

高知中央「アルプススタンドがよさこい会場に?」

 大人の助っ人プレーヤーが大勢駆けつけた高知中央(高知)アルプス。5回に演奏したのが、高知出身の漫画家・やなせたかし作詞の名曲『手のひらを太陽に』だ。いわずとしれた『アンパンマン』の作者で、彼がモデルのNHK連続テレビ小説『あんぱん』も高知が舞台。8月18日(月)放映回にはついに同曲が登場した。

【次ページ】 『ハイサイおじさん』と指笛響く“唯一無二の応援”

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