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甲子園の風BACK NUMBER
京都国際アルプスに“たった1人”の吹奏楽部員「米津玄師の『Lemon』で練習する中学生」甲子園で聞いた“野球応援への本音”「もったいない!」
posted2025/08/16 06:01
昨夏の甲子園を優勝した京都国際。今夏は京都産業大学附属高の吹奏楽部が友情応援に駆けつけている
text by

梅津有希子Yukiko Umetsu
photograph by
JIJI PRESS
大会8日目の京都国際アルプスに駆けつけたのは、京都産業大学附属の吹奏楽部。これまでにも、同校が甲子園に出場するたびに応援を引き受けてきた。
昨年夏の甲子園でも演奏し、優勝に立ち会った同校の吹奏楽部部長の橋本幹太君(3年)は、あの日の興奮をこのように振り返る。
「すごい瞬間に立ち会えて、とても感動しました。自分たちの演奏で選手たちががんばっている姿を見るのはうれしいですし、熱い気持ちになります、自分の学校でも他校でも、応援する気持ちに違いはないですね」(橋本君)
「コンクールはピリピリ、甲子園は楽しく」
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試合中、演奏できるのは攻撃時のみなので、守備時に橋本くんの隣で一緒に試合を観ながら、こうも聞いてみた。
――『友情応援』って高校野球でしか聞かない言葉だけど、どうしてこのように呼ぶんでしょうね。
「スタンドで一緒に選手を応援することで、友達になったり、友情が深まるから『友情応援』と言うのではないでしょうか。コンクールはピリピリしているので、他校と楽しく交流するなんてあり得ませんので……」(橋本君)
なるほどたしかに……。友情が深まるから友情応援。まったくもって、橋本君の言う通りだなと思った。
京都産業大学附属の吹奏楽部が演奏するなか、京都国際の生徒で、1人だけ楽器を吹く男子がいた。実はこの春、京都国際中学に吹奏楽同好会が創設され、たった1人の部員としてホルンを吹く、パク・ジェユン君(中3)だ。
京都国際に“たった1人の吹奏楽部員”
――大勢で演奏するのはどんな気持ちですか?
「いつも学校で1人で吹いているので、こんな大きな球場でたくさんの人と演奏するのは初めて。とても楽しいです」(パク君)
――韓国ではこのような応援はあるのでしょうか?

