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試合後に敗者クレベルが激怒…物議を醸す“朝倉未来のリベンジ勝利”、RIZIN判定は適切だったのか?“絞め技失神負け”前回対戦との「最大の違い」
posted2025/07/28 17:03
7月27日の『超RIZIN.4』にて、朝倉未来がクレベル・コイケに判定勝ちを収めた
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橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph by
RIZIN FF Susumu Nagao
あまりにも激しい怒りだった。7月27日の『超RIZIN.4』。さいたまスーパーアリーナのスタジアムバージョンに4万3965人を集めたビッグイベント、そのメインは物議を醸すものになった。
「勝利を盗まれた。私は負けてない。負けることはあるけど、今日みたいな負けはありえない。明日にでも(リマッチを)やりたい。BreakingDownでも路上でもいいし、道場に殴り込んでもいい」
言葉の主はクレベル・コイケ。朝倉未来との試合に判定2-1で敗れたことに納得がいかなかった。さすがに路上や道場での復讐は「本当にはやらないけどね。数年前の自分ならやってたけど」とフォローしたが、怒りは収まらない。
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「次やったら(一本勝ちを狙うのではなく)殺す。そうしないと勝ちを認めてもらえないんだから」
物騒な表現が口をつく。それくらい、自分の勝利を確信していたのだ。
鈴木千裕に勝利してアピールした“復活”
朝倉vsクレベルは、多くのファンが待ち望んだリマッチだった。前戦は2021年6月。クレベルが三角絞めで勝利を収めている。一気に知名度を高めたクレベルはその後、RIZINフェザー級タイトルを2度獲得した。
朝倉は昨年7月に平本蓮に敗れ、引退を表明。しかし平本との再戦が組まれ、復帰することになった。それが今年5月の東京ドーム大会だ。
平本は負傷欠場となったが、代打に名乗りをあげた元王者の鈴木千裕に勝利することで、朝倉は復活をアピールしてみせた。同じ日にクレベルはラジャブアリ・シェイドゥラエフに敗れ王座陥落。上り調子の朝倉と再起を期すクレベルというシチュエーションで、今回の再戦が実現した。

