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「もっと強くならないと」ロッテ・中森俊介が語る“原点”の夏「9回大逆転、空白の青春…」明石商の盟友・来田涼斗(オリックス)と再会し蘇った思い

posted2025/07/10 11:02

 
「もっと強くならないと」ロッテ・中森俊介が語る“原点”の夏「9回大逆転、空白の青春…」明石商の盟友・来田涼斗(オリックス)と再会し蘇った思い<Number Web> photograph by Chiba Lotte Marines

思い出深い球場で再開したロッテ・中森とオリックス・来田

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梶原紀章(千葉ロッテ広報)

梶原紀章(千葉ロッテ広報)Noriaki Kajiwara

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Chiba Lotte Marines

 プロ入り後、初めて訪れた思い出深いスタジアム。マリーンズ中森俊介投手はグラウンドに足を踏み入れるや、ライトスタンドを指さした。

「あそこですよ。あそこ。あそこに来田はホームランを打ったんですよ。人が歩いているあそこ。凄かったなあ」

 ほっともっとフィールド神戸のライトスタンド最上段、人が行き来するコンコース部分だ。来田とは、バファローズで活躍する来田涼斗外野手。中森にとって明石商業高校の同級生だ。7月4日、5日の2日間、バファローズ主催ゲームとしてマリーンズ戦が組み込まれたこのスタジアムで、2人は久々に邂逅した。

ともに躍動した思い出の場所

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「間違いなく思い出の場所です。マウンドも投げやすかった」

 高校時代は地方予選などで何度も投げたこのスタジアムを、中森はまるで自宅自慢をするように嬉しそうに紹介してくれた。

 最初に振り返った旧友が打ち込んだ一発は1年秋の近畿大会準決勝・智辯和歌山戦のこと。来田が3ランを放った場面である。この試合、来田は5打点。中森も5回無失点でチームを勝利に導いた。今、プロ野球の第一線で躍動する2人が注目されるキッカケとなった試合だ。

 ただ、このスタジアムで語り継がれる最大の名場面は中森たちが高校2年だった2019年夏、甲子園出場をかけた神戸国際大附属高校との兵庫大会決勝であることは間違いない。試合は9回表に明石商業高の1点ビハインドから一挙4点を奪い逆転に成功した。

絶体絶命の大ピンチで…

 しかし、その裏、2死満塁の大ピンチを背負った。しかも、この時中森は回の初めのピッチング練習で右足を攣り、思うような投球が出来ない状態のマウンドだった。

【次ページ】 「もっと強くならないと」心に誓った夏の日

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