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「お前は使えないんだよ」オリックス監督と大ゲンカ→引退危機の元本塁打王を救った“1本の電話”「誤解して悪かった」楽天監督からは謝罪

posted2025/07/11 06:00

 
「お前は使えないんだよ」オリックス監督と大ゲンカ→引退危機の元本塁打王を救った“1本の電話”「誤解して悪かった」楽天監督からは謝罪<Number Web> photograph by JIJI PRESS

オリックス時代の山崎武司

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電撃トレードは数あれど、中日ドラゴンズと推定4億5000万円の3年契約を結んだ中で異例の“トレード志願”。本塁打王経験者・山崎武司氏が語る裏話を、ダイジェスト版でお届けする。

「お前は使えないんだよ」

 こう突きつけた伊原春樹監督に対し、山崎武司はこう言い返した。

「お前の方が使えんわ!」

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 オリックス・ブルーウェーブ時代の2004年後半に起きた“大ゲンカ”だった。その後、山崎は戦力外通告を受けることになる。

名古屋での試合をめぐり、監督室に怒鳴り込んだ“問題児”

 2003年、山崎は中日からオリックスにトレードで移籍した。中日の監督に就任した山田久志とソリが合わなかったことから、異例の“トレード志願”で加わった形だった。じつはこの際、オリックス以外にもロッテが手を挙げていたが――若手の頃にウエスタン・リーグで関西によく行っていて土地勘があるオリックスを選んだ。

 1年目は110試合に出場して22本塁打を記録し、手ごたえをつかんだ。しかし、シーズン後に信頼していたレオン・リー監督が解任され、守備走塁を重視する伊原春樹が新監督に就任すると、野球観が違うと認識していた山崎は落胆したという。

「もう終わった」

 伊原との関係が。決定的に悪化したのは2004年4月下旬、山崎の地元・名古屋での西武との3連戦だった。山崎は春季キャンプの時から「名古屋の試合だけは絶対にスタメンで使ってください」と希望を伝えていた。しかしスタメン発表では自分の名前がなかった。

 山崎は監督室に怒鳴り込んだ。

「名古屋の試合だけは使ってくださいと、ずっとお願いしていたじゃないですか!」

 山崎は翌日、登録抹消された。そしてシーズン後半には冒頭で挙げた通り、伊原と衝突して関係は修復不可能となった。

現役引退危機を救った“1本の電話”

「シーズンの日程を消化したら現役引退だと思いました」

 そう思っていた山崎だが、思わぬ電話で状況は一変する。

【次ページ】 妻も…なぜ野球人生の大ピンチで救われたのか

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