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日本代表vsインドネシア予想スタメン…「お前の考えも分かるが」“名波コーチに主張”鈴木唯人、佐野海舟の戦術眼がW杯メンバー争いを熱くする

posted2025/06/10 06:02

 
日本代表vsインドネシア予想スタメン…「お前の考えも分かるが」“名波コーチに主張”鈴木唯人、佐野海舟の戦術眼がW杯メンバー争いを熱くする<Number Web> photograph by Janelle St Pierre/Getty Images

オーストラリア戦に先発した佐野海舟。インドネシア戦でのスタメン出場はあるか

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ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

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北中米W杯アジア最終予選、日本代表のラストゲームとなるインドネシア戦(19時35分キックオフ)。前節のオーストラリア戦は0-1で敗戦したが、“メンバー大シャッフル”の中で鎌田大地や佐野海舟、鈴木唯人の中盤勢が興味深いプレーを見せていた。インドネシア戦前に語った言葉と予想スタメンは?〈NumberWebレポート/全2回。第1回からつづく〉

名波コーチから2つの助言…鈴木が主張したこと

 オーストラリア戦、前半終了のホイッスルを聞いてロッカーへと引き上げようとした鈴木唯人は、名波浩コーチに呼び止められた。

 ピッチの外から見ていた名波コーチから伝えられたことは、大きくわけて2つに分けられる。

・低い位置まで作ってビルドアップを手伝うシーンを増やしてほしい
・少し下がりながら外に開くことで、右ウイングバックの平河悠に高い位置をとらせてほしい

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 もちろん鈴木は、コーチからの助言と要望にしっかりと耳を傾けた。ただ、その上でこんなことも主張した。

「左で攻撃を作っているときに中に1枚、フォワードの大橋(祐紀)選手だけになって、結局、攻撃が単調になってしまいます。だから左サイドの方に行くことで、そこから攻撃で面白い形を作れたら……」

 鈴木がそう主張した理由はいくつもある。それこそが実際にピッチの上でプレーしている感覚だったから。また、今シーズン、鈴木は所属したブロンビーで「フリーマン」と評するのがふさわしいように自由に動き回り、チャンスを作っていった。リーグ戦で7位タイの12ゴール以上に目立った成績が、決定機を作った数である。リーグで3番目に多く決定機を演出した。

 何より大事なのは森保一監督が、鈴木の所属クラブでのプレーをしっかり見極めたうえで、今回の活動に招集したという事実だ。なお、2月に森保監督が視察に訪れたヴィボーFF戦では1ゴール、1アシストを記録し、チームを4-1での勝利に導いている。

じつは試合2日後、鈴木は再び対話して納得した

 代表歴の浅い選手が、代表に呼ばれたときに求められることは大きくわけて2つある。

(1)自分の特長を出して、チームに還元すること
(2)チームに求められる仕事をすること

 ただ、多くの選手が陥りがちなのは、(2)を優先してしまうこと。それは代表に定着したいという気持ちが強ければ強いほど、である。その結果、筆者は日本代表を定期的に取材するようになってから16年になるが、求められる仕事をこなそうとするがあまり無難なプレーに終始し、代表に呼ばれなくなった選手を星の数ほど見てきている。

 とりわけ攻撃的なポジションの選手が、攻撃時に最優先で考えなければいけないのは、自らの特長を出すこと。守備的なポジションであれば、攻守で「2」に専念して生き残る選手はいるかもしれないが、鈴木は前目の選手である。

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