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「美和は包み隠さず相談してくれて…」西堀健実が明かす、元ペア浅尾美和との真実…“ビーチの妖精フィーバー”の裏でテレビに感じた「おかしさ」
text by

吉田亜衣Ai Yoshida
photograph byKazuaki Matsunaga
posted2025/05/22 11:02

西堀健実さん(Biid株式会社所属)のNumberWebインタビュー第3回
浅尾とペアを解散した後も、追い風は吹き続けた。
「海外遠征でご飯が食べられないときに食べていた保存食があって、これをサポートしてもらえたら嬉しいなと思い、営業に行きました。最初は物品サポートというお話だったのですが、本当に1人でやっているんですか? と驚かれて、役員の方たちのご厚意で活動費用をいただいたこともありました。今でもその会社さんとご縁は続いていて物品サポートをしていただいています」
西堀に訪れた“セカンドチャンス”
とにかく話を聞いてくれるところに熱意を伝え続けた。西堀が孤軍奮闘しなければならない理由は目の前に迫っていたからだ。
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「聖子さんと出場した最初の試合がアジア競技大会の代表決定戦(兼国内ツアー)でした。初めて日本代表になれるチャンスでした。仮にスポンサーさんが集まらなくても借金してでも、活動を続けたい、勝ちたいと思いました」
訪れたセカンドチャンス。西堀は浦田との新ペアで優勝し、アジア競技大会日本代表の座を手にした。同時に初めて国内ツアーの優勝者として名前が刻まれた瞬間だった。
浦田とはロンドン五輪出場を目標に3シーズン、ペアを組んだ。その後は、リオデジャネイロ五輪出場に向けて2013年、9歳下の溝江明香(トヨタ自動車・現在は引退)とペアを結成。2014年には、ワールドツアー南アフリカ大会で準優勝するなど世界の表彰台に上った。
紛れもない日本のトップランカーとなった西堀は、2015年にはトヨタ自動車ビーチバレーボール部へ入部。これまで支えてくれたスポンサー企業に別れを告げ、企業に属するアスリート社員として活動することになった。《インタビュー第4回に続く》

