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「あれは申し訳ない気持ちでした」ブライトン三笘薫が8ゴール目の後、“異例の謝罪”…移籍の噂に、地元番記者「ミトマは残ると思う」「移籍金は75億円」
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田嶋コウスケKosuke Tajima
photograph byAFLO
posted2025/04/23 17:36

4月19日、敵地でのブレントフォード戦。ケガでベンチスタートだった三笘薫27歳
ブライトンが中心選手の売却を行う際、たいてい代わりの選手をすでに獲得していて、チーム内やレンタル先で成長させている。良い例が、レアンドロ・トロサールをアーセナルに売却した際のミトマだ。トロサールを失ったが、ロベルト・デゼルビ監督の下、日本代表アタッカーが中心選手となった。
ただミトマがプレーする左MFに関して、売却の準備ができているとは思えない。シモン・アディングラが代役になりうるかもしれないが、ヒュルツェラー監督が彼の守備を信用しているか甚だ疑問だ。フェイエノールトにレンタルで出したイブラヒム・オスマンが後釜になるかもしれないが、彼もオランダで3ゴールのみ。彼がプレミアでどれだけやれるか未知数だ。クラブはミトマの売却に慎重になると思う」
さらにオーウェン記者は三笘の存在価値を語る。
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「それだけ、ミトマはブライトンにとって重要な戦力なんだ。ボール保持時はもちろん、守備を含めて非ボール保持時の貢献度も高い」
「移籍金は約75億円」「フィットする“3クラブ”」
では、仮に三笘を売却する場合、移籍金はどれぐらいに設定されるのか。冬の移籍期間でサウジアラビアのアル・ナスルが移籍金5400万ポンド(当時、約104億円) で獲得オファーを出した。ブライトンが断りの返事を入れると、7500万ポンド+出来高418万ポンド(約145億円+出来高8億円)まで移籍金を吊り上げたという。それでもブライトンは申し出を拒否。三笘自身が興味をまったく示さず、話は流れた。
ブライトンが、三笘の考えと存在価値を尊重して断ったと推測できるが、アル・ナスルのオファー額はひとつの目安にはなる。これら経緯を踏まえた上で、オーウェン記者は語る。
「ミトマ本人が移籍を望み、クラブがそれを認めたとしたら、移籍金はそれほど高くならないだろう。あくまでも私の推測だが、今年5月で28歳になるミトマの年齢を考慮すると、4000万ポンド程度(約75億円)で落ち着くのではないか。ただこの金額も、複数のクラブによる争奪戦があるかどうかで変わってくる」
最後に、オーウェン記者にこんな質問をぶつけてみた。「現時点で、三笘にフィットしそうなクラブはどこでしょうか」。同記者は語る。
「ミトマは勤勉さとサッカーIQの高さによって、どのクラブにもフィットすると思う。ただ、より重要なのは、左ウイングを必要としているのはどのクラブか、だ。それは、ルイス・ディアスに移籍の噂があるリバプールかもしれない。チェルシーとトッテナムも可能性はあると思う。ただし、両クラブとも監督が交代するシナリオはありえる。選手補強についてはフットボールディレクターに最終決定権があるだろうが、監督交代となった場合、新指揮官の意向も反映されるはずだ」
