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「あれは申し訳ない気持ちでした」ブライトン三笘薫が8ゴール目の後、“異例の謝罪”…移籍の噂に、地元番記者「ミトマは残ると思う」「移籍金は75億円」
posted2025/04/23 17:36

4月19日、敵地でのブレントフォード戦。ケガでベンチスタートだった三笘薫27歳
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田嶋コウスケKosuke Tajima
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AFLO
三笘薫の所属するブライトンに、またしても勝利は訪れなかった。
19日に敵地で行われたブレントフォード戦で2−4で敗戦。この結果、5試合連続で勝利から遠ざかり、順位を10位に落とした。直近の5試合で3敗2分と苦しい状況が続いている。
この試合の注目点は、三笘が出場できるか否かにあった。2試合前のクリスタルパレス戦で右かかとに打撲を負った三笘。通常、かかとの痛みは取れにくいとされ、前節レスター戦を欠場した。そしてブレントフォード戦前の記者会見で、ファビアン・ヒュルツェラー監督は「三笘を起用できる状態になった」と明かした。
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27歳アタッカーはベンチスタート。1−3とリードを2点に広げられ、さらに相手選手との小競り合いでジョアン・ペドロが一発退場となった直後に、アップ中の三笘に声がかかった。後半20分から、4−4−1の左MFとしてピッチに入ったのである。
気になる右かかとの状態は「まだ厳しいところもありながらの試合でした」(三笘)。しかし、「それでもやらないといけないシチュエーションだった」と語るように、2点差を追いかける展開での強行出場だった。
一人少ない数的不利の中、三笘は相手SBの攻め上がりについていくなど守備に追われた。しかし、ここでひとつ転機が訪れる。三笘投入から12分後、ディエゴ・ゴメス、ヤシン・アヤリのMFを同時投入すると、ブライトンは4−5−0の変則フォメに変更。CFは不在になったが、MFとDFの枚数を整えたことで守備が著しく安定し、徐々に盛り返した。
誰もいないCFは、三笘を含む両翼と、中盤の選手が代わる代わる顔を出すことで補完した。後半34分には、三笘がクロスボールに合わせてボレーシュート。この時間帯は、劣勢から攻勢に変わっていた。
「申し訳ない気持ちでした…」
三笘の今季リーグ戦8ゴール目が生まれたのはこのタイミングだった。ジャック・ヒンシェルウッドがPA手前の位置でボールを持つと、三笘はパスの欲しい方向を手で示し、ダイアゴナルランでスペースに侵入。左足できれいに流し込んだ。これで、3−2の1点差に詰め寄る。セレブレーションも笑みもなく、駆け足で自陣に戻っていった。ブライトンで国内リーグ自己最多の8点目を記録したが、ブレントフォード戦のゴールは今季で”最も静かな得点”となった。
三笘はゴール場面を振り返る。