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「あれは申し訳ない気持ちでした」ブライトン三笘薫が8ゴール目の後、“異例の謝罪”…移籍の噂に、地元番記者「ミトマは残ると思う」「移籍金は75億円」
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田嶋コウスケKosuke Tajima
photograph byAFLO
posted2025/04/23 17:36

4月19日、敵地でのブレントフォード戦。ケガでベンチスタートだった三笘薫27歳
「”ワンタッチで決めてください”というパスだったので、パスを称賛したい。でも、ああいう中(=中央)での動きもやらないといけないので、そういうシーンを、次の試合でも見せれたらなと思ってます」
(記者:得点場面の前から、ゼロトップのような形になり、三笘選手も中に入っていった。チーム内で共通意識があったのか)
「いや、自分がサイドに張っていても、1人少ないとボールが来ないところがあるので、近くに寄ってワンツーだったり、色々やるしかないと思ってました。監督やコーチの戦術のところもなかなか難しく、(戦術が)入りきらずに入ったとこもあった。一人ひとりがああいう風に動くのは仕方ないと思います」
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この後もブライトンは攻め続けた。しかし後半45+5分にセットプレーから敵に追加点を許し、万事休す──。失点後、三笘は思わず両手で顔を覆い隠し、頭を抱えた。その横では、ヒンシェルウッドがやり場のない怒りを自身にぶつけるように、何度も大声を上げた。
三笘は、静かに試合全体を振り返る。
「カウンター、セットプレーと、いつもやられているような展開で失点している。反省点を生かせてない。負けて当然の内容かなと思ってます」
試合後、三笘は申し訳なさそうにブライトンサポーターが陣取るアウェイスタンドに歩み寄り、両手を合わせて謝罪。ファンが拍手で応えると、三笘は歩みをさらにスタンドに進めて、自身のユニフォームをサポーターに手渡した。22年7月のプレシーズンマッチから三笘の取材を続けている筆者の記憶では、サムライ戦士が試合後にユニフォームをファンに渡すのは今回が初めて。それだけ、胸中にこみ上げる思いがあったのだろう。
取材エリアで三笘に聞いてみた。「挨拶に向かった際、どんな気持ちでいたのか」。三笘は答える。
「申し訳ない気持ちでした。それでも前向いてやるしかないです。まだ5試合あるので、わからない。これからかなと思います、はい」
地元番記者「ミトマは今夏移籍しないと思う」
今回の敗戦で、ブライトンの来季欧州CL出場は極めて難しくなった。ちょうどこのタイミングで、英メディアから湧き始めているのが「三笘の移籍話」である。シーズンオフの移籍市場で「CLに出場できるクラブに移るのでは」と報じられているのだ。
そこで、現地記者に話を聞いてみた。地元紙アーガスの番記者としてブライトンを約30年にわたり追いかけているのが、ブライアン・オーウェン記者。三笘の今後について、クラブの実情と照らし合わせながらその可能性を語った。
「移籍市場の予想は非常に難しいが、結論から先に言うと、ミトマは今夏に移籍しないと思う。