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「“グラレスラー”3人で強くなっていきたい」マリーゴールドの初代新人王・勇気みなみが明かす同期愛「私のほうが頼ってますね」《特別グラビア》
posted2025/03/14 11:00

マリーゴールド所属のプロレスラー・勇気みなみの特撮インタビュー
text by

橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph by
Shiro Miyake
マリーゴールドには“若手”に分類される選手が数多く所属している。同時に“経験者”も多い。
たとえば瀬戸レアはセンダイガールズでデビューしているし、田中きずなはWAVEを退団した後にマリーゴールド移籍を果たした。南小桃は元スターダムの練習生で、デビューも決まっていた。
だからまったくの未経験者として入門したのは、咲村良子と橘渚が初めてだった。だが2人が練習生になったのは団体旗揚げ目前。さまざまな意味で余裕がなかった。じっくり細かいところまで気にかけてもらえる環境ではなかった。
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練習にしても団体の雰囲気としても、まだ“文化”や“風土”のようなものがなかった。5月に旗揚げして7月には両国国技館でのビッグマッチが決まっていたから、誰もが自分のことで手一杯でもあった。スターダムとアクトレスガールズ、移籍してきた団体の違いからくる緊張関係もあった。
「その部分で擦り合わせるというか、少し気は使いました」
勇気みなみはそう振り返る。咲村とは同じアイドルグループに所属。咲村と同じ事務所の橘も以前から知っている。同時期にマリーゴールド入りした3人だから同期なのだが、勇気だけは再デビューという形。2023年にアイスリボンからデビューしていた。
咲村、橘にとっては同期であり先輩という面もあるわけだ。咲村は「みなみはプロレスの先輩として頼れる存在です」と言う。
「“グラレスラー”3人で強くなっていきたい」
逆に勇気は「2人がいなかったらマリーゴールドに入ってなかったかもしれないです」。
アイスリボンでのデビューは、映画出演のための企画。最初からプロレスラーになりたいわけではなかった。なおかつマリーゴールドには“本格派”のイメージがあった。旗揚げメンバーのうちジュリア、林下詩美、高橋奈七永はスターダムの頂点のベルト・ワールド王座を獲得しており、また東京スポーツ認定プロレス大賞の「女子プロレス大賞」も受賞している。
芸能活動と両立するには、敷居が高い団体に思えた。そういったことも含め「1人だったらマリーゴールドに来る勇気が出なかったかもしれないです」というのが本音だった。