プロレス写真記者の眼BACK NUMBER
“38年ぶりのワンマッチ興行”で後楽園ホールが超満員に…ウナギ・サヤカはなぜ歴史を変えられた? “カタブツ”里村明衣子も認めた「ウナギのすごさ」
text by

原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2025/02/18 17:39
2月16日、ウナギ・サヤカと里村明衣子の後楽園ホール・ワンマッチ興行は24分21秒で里村が勝利した
ウナギは里村を見た。
「里村明衣子の血はなあ、仙女のヤツらだけが継ぐんじゃねえよ。今生きているプロレスラー全員につないでいくんだ。せいぜいオマエも3月の代々木パンパンにしてみろよ。私も必ず両国パンパンにして、東京ドームへ。自主興行、絶対やるから。今が一番凄いプロレスをこれからもずっと一緒に作らせてください」
里村明衣子が認めた「ウナギ・サヤカのすごさ」
成功だったワンマッチ興行のフィナーレは「ありがとう、メイメイ」の大合唱だった。
ADVERTISEMENT
「あんなウナギ・サヤカのような選手を私の後輩では作れないけれど、彼女がフリーランスとしてここまでできるって、マジですごいなと思いますね。この勢いで両国も東京ドームもやれよと思います。私は私でやりますよ。私は経験上、女の決意ってあまり信じないんですよ。コロコロ変わるんで、全く信用していないんですけど。でも、ウナギ・サヤカに関しては信じる。言ったことちゃんとやるし、いろんなもの犠牲にしているし。やっぱ、すごいし。私は引退するけれど、プロレス道は終わりじゃない。辞めた後、もっと大きくしてやりますよ。里村明衣子の道を広げていきます。これを今日来てくださったみなさまに覚悟としてお伝えします」
里村は試合を振り返った。
「初めてなんで、全然合わないところもありましたけど、それでいいんじゃないですか。手の合うプロレスってつまんないんで。こうやって最後の最後で初めての対決で、超満員のこれだけのお客さんが集まってくれたのはウナギ・サヤカと里村明衣子の価値だと思います」
里村はウナギを呼び寄せて、「すごいね」と語りかけた。ウナギが「すごいでしょう」と応じる。
「私も里村明衣子のすごさを最後に直接感じられて、しかも後楽園でできて、本当にマジでうれしかった。あなたとは初めて戦った気がしない。里村明衣子の人間の大きさを知れて、あなたと最高のプロレス界を一緒に作っていける気がしました。引退するまでは鬼のメイメイだけど、引退したらマブダチのメイメイとして」



