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久保建英が「ベンチで同僚を爆笑させてる」“最高の1枚”を撮影後…過密日程に「ちょっとツラいかな」本人が語った“意外な理由”を思い出す
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中島大介Daisuke Nakashima
photograph byDaisuke Nakashima
posted2025/02/06 17:00

過密日程のシーズンを送り続ける久保建英。週2試合の方が好みのようだが、ラ・レアルのチーム状況的に悩ましい面もある
前半終了間際43分に先発出場のオーリー・オスカルソンのヘディングで先制点奪取に成功する。後半3分にも頭で追加点を奪ったオスカルソンは、2得点以外にもVARで取り消されたゴールやバーを直撃するヘディングシュートを放っており、この日の先発起用に奮起して見事期待に応えてみせた。
20歳新鋭のゴールに笑顔を見せる姿も
ただゴール直前、なかなかゴールの奪えない状況にソシエダ指揮官イマノルは、前半のうちに久保へアップの指示を送っている。展開によっては、予定よりも早めの久保の投入を考えざるを得ない状況ではあった。
久保がアップに向かった際には、スタンドより安堵と久保を見られる喜びから声援が送られ、その表情も真剣なものだった。
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しかし直後ゴールが生まれると久保も両手を上げて歓喜をあらわにし、さらに直後のオルカルソンの連続ゴール(最終的にはVARで取り消された)に、破顔する姿があった。
この試合が有利になった以上に、この夏加入したものの期待に見合った活躍を見せることができていなかった20歳のゴールを祝福する思いが感じられた。
ソシエダからすると、2点リードのまま後半も半ばを迎えようとしてはいたが、徐々にビハインドの相手が攻勢を強め始めていた。
時計の針が70分を指した時、満を持したようにアップを続ける久保に用意の声がかかる。呼ばれたのは久保に加え、エースのオヤルサバル。守備を固めるのではなく、攻撃的な選手の投入によりしっかりとゲームをコントロールしながら終わらせようという意図が見えると同時に、久保のプレー時間をコントロールするために、不測の事態が起きない限りは70分からの投入という判断もあったようだ。
キレあるプレーの一方で試合後には若干悔しそう
ピッチに入る前、久保は右サイドでプレーを続けていたベッカーを呼ぶと、ポジションチェンジの伝令をしている。ベッカーが逆サイドへ移り、久保は定位置である右のウイングにポジションを取った。
投入直後は、守備ラインまで戻り深い位置でのプレーが多くなった久保だが、ゲームの主導権を取り戻しながら徐々に久保のプレーエリアが相手陣内に近づくのが撮影しながら感じられた。
最終盤に入ると、右サイドボックス内でボールを受ける回数も増えていき、前線で攻撃の起点となると共に、自チームの守備ラインの押し上げにも大きく貢献している。
その中で久保は、カットインからのシュートに加え、オヤルサバルとのコンビネーションや、ブライス・メンデス、マリンに絶好のシュートチャンスを演出したが、さらなる追加点を奪うことはできなかった。それでも相手をしっかりと完封し、ホームで2-0の勝利を飾った。