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「身長でばれてしまうことも(笑)」あの“春高ヒロイン”は今…母になったバレー二見梓の“引退その後”「メールの打ち方もわからない」からのセカンドキャリア
text by

吉田亜衣Ai Yoshida
photograph byTakuya Sugiyama
posted2025/02/05 11:02

現役引退後、現在は東レエンジニアリングの広報宣伝課で業務を行う二見梓さん
春高やVリーグ、ビーチバレー代表としてスポットライトを浴びてきたヒロインが、表舞台から裏方へまわった。そのギャップについてはどう感じているのか。
「ギャップは全く感じていません。むしろそれが武器になると思っています。社員さんのインタビューをセッティングすることもあるのですが、私もインタビューや撮影など受けてきた立場として、受ける側の気持ちがわかる部分もある。今までの経験を活かしてインタビューが円滑に進むように組み立てていきます。また、装置などの商品を撮影するときも、どのアングルで写したら格好よく見えるか、カメラマンさんと相談したりします」
素性を明かさずに業務も「この身長ですから…」
今は、スポットライトを当てる側。あくまでも主役は、会社の商品と社員の取り組みだ。それでも仕事をしていると現役時代、かつて武器だった「高さ」はどうしても人目につく。だから、取引先には素性を明かさないようにしている。
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「この身長ですから、バレーボールをやっていたことがばれてしまうこともあるのですが(笑)、そこはできる限り出したくないところです。仕事をしている上で今までの経験は大事なんですけど、自分の経歴に関しては関係ない世界。今は、会社の認知度を上げて、ブランド力を高めていくことが私の仕事なので」
今回の弊誌の取材も自分が前に出ていいものなのか、引き受けるか否か迷ったという。
「今回、取材のご依頼をいただいて、自分は会社をPRする立場なのにいいのかなと悩んだんですけど、私のようなセカンドキャリアや働き方があるということを、1つのパターンとして取り上げていただければ、後世のアスリートや働きながら育児に励んでいる方の参考になれば、ありがたいなと。また東レエンジニアリングには色々なキャリアを持った方が働いていることの一例を、伝えられたらと思いました」