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「ピクニック気分? いや~、なかった!」青学大・原晋監督が戦慄…箱根駅伝で“異次元の区間新”駒大・佐藤圭汰の衝撃「(状態は)80%ぐらいです」
posted2025/01/04 11:01
text by
和田悟志Satoshi Wada
photograph by
(L)Nanae Suzuki、(R)Yuki Suenaga
「ピクニック気分? いや~、なかった!」
101回目の箱根駅伝で連覇を達成したレース後にもかかわらず、青学大の原晋監督は正直にそんな心境を吐露していた。
「普通のランナーだったらね、あそこでピクニックランになるんですけど……」
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4分7秒――6区を終えた時点での、先頭の青学大と3位の駒大との差だ。
駒大は、2年ぶりに6区を走った伊藤蒼唯(3年)が歴代5位の好記録で山を下り、4位から3位に浮上した。しかし、伊藤をはるかに上回る区間新記録の走りを青山学院大の野村昭夢(4年)が見せ、青学大は首位固めに成功。駒大の王座奪還への道は閉ざされ、原監督の予告通りに、復路は青学大の“ピクニックラン”になるのだろうと誰もが思った。
7区に起用された駒大の「スーパーエース」
だが、ことはそう簡単に進まなかった。原監督がいうところの「普通のランナー」ではない大エースが、指揮官の表情を曇らせたのだ。
それが7区に起用された駒大の3年生・佐藤圭汰だった。
「あんまり満足した練習を積むことはできなかった。(状態は)80%ぐらいですかね」
佐藤は昨年4月と9月に2度、恥骨を疲労骨折し、練習を再開したのは10月中旬だったという。強度の高い練習に復帰できたのは11月のことだった。
「恥骨って本当に厄介なケガで、1回は治ったんですけど、もう1回再発してしまって。このケガはずっと治らないんじゃないかという絶望的な思いで過ごしてきました」
佐藤は、走れなかった期間の心中をこう吐露する。
今回の箱根が、昨年3月にロサンゼルスで行われた1万mのレース「The TEN」以来10カ月ぶりの実戦復帰だった。にもかかわらず、従来の区間記録を57秒も更新する1時間0分43秒の新記録を打ち立てた。
「最初は下りなのであまり突っ込んで入るのではなく、後半に上げていく予定で走りました。良い感じのペースで走れて、ずっと余裕を持って走ることができた。区間新は絶対に出すというのを目標にしていて、最低でも1時間(0分)台は出したいなと思っていたので、その目標は達成できて良かったと思います」