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「きっかけは眞鍋(政義)さん!」女子バレー日本代表・山田二千華がネガティブからポジティブに変わったワケ「おまえ次第だって言われて…」
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
posted2024/12/28 11:37
大好評シリーズ動画「Number Volleyball Night」でバレーボール女子日本代表元キャプテン・荒木絵里香(左)がパリ五輪日本代表の山田二千華に迫った
山田 ワクワクする。
荒木 ワクワク⁉って、その答えにびっくりしました。
山田 はい、最初に「一番サーブ」と言われた時はびっくりしたんですけど、やり続けるとワクワクはしました。最初なので点数も入っていないし、何の負荷もないので自分次第。自分がやってきたことをやればいいスタートが切れると思って、ワクワクしてやっていました。
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荒木 すごい、メンタル強めですよね。
山田 強くなりました。はい。
荒木 前の山田選手だったらそれがプレッシャーになっていた?
山田 プレッシャーになっていました。「一番で打たなきゃ、どうしよう」、「あっ、一番のスタートだから流れ考えなきゃ」とか思っていたんですけど。
荒木 それがどうして、そんな強くなれたの? ワクワクするって素晴らしいと思うんですけど。
ネガティブからポジティブへ
山田 ポジティブに考えるように変わってから、物事の考え方が全部、いい方にいい方に回せるようになりました。元々はネガティブだったんです。でも、ネガティブに考えてていいことってなかったなって思って。ならばプラスに考えてから行動した方が、たとえその後にミスしたとしてもまた次にトライしていくというカタチにもっていけていたので。
荒木 ネガティブだったのがポジティブになれたきっかけは何ですか? 誰かの影響などがあるのですか?
山田 眞鍋さん。
荒木 あははは、眞鍋さん。眞鍋さん、すごいよ。見てほしいな、これ。
山田 眞鍋さんに、「おまえはポジティブにやれ。おまえは気持ち次第だ」って言われて。それこそ、「そこでおまえのプレーは左右されるぞ」って。「気持ちって1秒で変えられるんだぞ。周りとかも関係ないし、自分が変えるだけだから、ほんと、おまえ次第だ」って言われて。それで、じゃあやるしかないなって。最初はほんとにちょっとずつ、小さいことから、じゃあこれ、こういう風に考えてみようかなとか、小さいことから考え始めて、大きく大きく考えるようになって、最終的に勝負所でも自分の今までやってきたことをやればいい、という考え方まで辿り着けるようになりました。
荒木 ワクワクするというところまで辿り着いている。すごいね。そうやると、すべての取り組みが変わっていくよね。
山田 変わりました。
荒木 いいね。一番サーブで始まるということは、ローテーションの関係で最後もいいところで回ってくることが多くなりますよね。
山田 はい、うふふ。
荒木 20点超えたところとか。そこでもやっぱりワクワクして打っていた?
山田 あー、どっちかというと後半の方が緊張はしていました。さっきと逆で、いろいろな展開がその前にあって、最後25点、終わりも見えていて、取りたいって気持ちもあるし、相手の点数が近ければ近いほどプレッシャーも大きいので、考えることはたくさんありました。
荒木 そこでもサーブは安定していて、ミスすることはなかったですよね、ほとんど。
山田 はい、ミスはしないようにはしていました。
東京オリンピックの時とは全然違う
荒木 印象的なのは、打った後はディグもすごく上げていたし、全体的に良くなっていない?