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[スペシャルメッセージ]栗山英樹「ホームラン100本、四刀流だってできる」

posted2024/12/27 09:01

 
[スペシャルメッセージ]栗山英樹「ホームラン100本、四刀流だってできる」<Number Web> photograph by Hirofumi Kamaya

text by

酒井俊作

酒井俊作Shunsaku Sakai

PROFILE

photograph by

Hirofumi Kamaya

前人未到の境地に達してもなお前進をやめない不世出のプレーヤー。2025年は「二刀流」の復活も期待されるが、その礎を作った恩師は今季の偉業をどのように捉え、さらなる未来に何を期待するのか。

 2024年の翔平は、二刀流に取り組む本当の意味を示したと思っています。私はファイターズの監督の頃から、翔平には「二刀流は優勝するためにあるんだ」と伝え続けてきました。その本質は翔平が大好きな野球をやり続けるためのもの。'23年9月に手術した右肘のリハビリがあるので、投手だけならプレーできませんでしたが、二刀流なら野手として野球ができる。そういった環境を自分で作り上げたのは、とても素敵なことです。

「50-50」を達成したことへの驚きはまったくなくて、もうちょっと打つかなと思っていたぐらいです。以前に右肘を手術した後の'19年シーズンの経験もあるので、野手一本でも思い切りやれる感触があったと思います。投手との二刀流の時は無理できませんが、チームが勝つために、自分が何をできるかを最優先に考える翔平は今回、盗塁という新たな領域に挑みました。

 私は課題を必死に克服しようとする一生懸命な姿こそ、人が一番輝く瞬間だと思っています。'24年3月、アメリカのアリゾナで会った翔平がまさにそうでした。スプリングトレーニング中で打撃などのテーマもあるなか、盗塁という新しい目標が明確に見えていて「絶対クリアするぜ」といった感じで、すごくいい表情をしていました。

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