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「河村はロッカールームで何度も謝罪した」河村勇輝(23歳)今も心に残る“あの試合”…世界一厳しいNBAで生き残るために必要な“吸収と消化”とは? 

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宮地陽子

宮地陽子Yoko Miyaji

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photograph byAP/AFLO

posted2024/12/12 11:04

「河村はロッカールームで何度も謝罪した」河村勇輝(23歳)今も心に残る“あの試合”…世界一厳しいNBAで生き残るために必要な“吸収と消化”とは?<Number Web> photograph by AP/AFLO

世界最高峰の舞台で成長を続ける河村勇輝(23歳)。パリ五輪の悔しさを胸に、4年後のロス五輪を見据えている

「悔しいですね。オリンピックは4年に1回しかないですし、あの舞台で、あのメンバーでできるのはもちろん最後だったわけで。チームの目標(大会ベスト8入り)が達成できなかった。あのフランス戦で勝っておけば目標達成できた可能性は十分にあったかなと思うので、すごく悔しい。今でも思い出すことがあります。特に、自分としてはあの試合でスコアなどの部分で注目されたからこそ、今でもそういったことで取り上げられて、僕のほうに目が留まる(注目される)ことが多いので、そういったものを見るたびに、やっぱり悔しさが……。いいところで注目されているのがフランス戦だとは思うんですけど、僕が試合を振り返ってみると、やっぱり悔しさが一番残りますね」

「コンテストする必要はなかったプレーだと思う」

 ファウルはしていないと思っていても、ファウルを吹かれたという事実は変わらない。「審判がファウルといえばファウルですし……」と、その運命を受け止める。

「振り返ってみれば、あそこはああいうふうにコンテストする(激しく守る)必要はなかったプレーだったと思う。(グループラウンド初戦の)ドイツ戦に負けて、チーム全員があのゲームに賭けていた部分もあって、全員、試合が終わるまで1秒たりともリラックスしませんでしたし、そういったなかで、僕としては経験のなさがああいった冷静さを欠いたプレーになってしまったのかなっていうのもあって。それを経験がなかったですませたくもないですけれど、あの経験があったからこそ……。僕はオリンピックの悔しさはオリンピックでしか晴らせないと思ってるので。ロサンゼルス・オリンピックに出るのも簡単ではないですけど、絶対ロサンゼルス・オリンピックに出て、あのフランス戦の悔しさっていうものを晴らしたいという気持ちは常に持ってます」

 河村の持ち味のひとつに、常に全力で戦う姿勢がある。特にディフェンスに関しては、身長が低いハンディを運動量やしつこさでカバーしてきた。あの場面では、その彼の一生懸命さが裏目に出てしまった。

【次ページ】 河村が追い求める勝者のメンタリティ

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