- #1
- #2
プロ野球PRESSBACK NUMBER
「西武は名古屋に移転すべき」3年連続最下位の中日は“ライバル球団”が必要…江本孟紀がズバリ提案「(西武から)移籍を思いとどまる選手も出てくる」
text by
江本孟紀Takenori Emoto
photograph byJIJI PRESS
posted2024/11/21 17:02
今シーズン、最下位に沈んだ西武
そこで私が考えているのは、現在ドラゴンズの二軍が使用しているナゴヤ球場を本拠地として、他の球団を招聘すればいいんじゃないのか、ということだ。新幹線からも見えるこの球場は、株式会社ナゴヤドームが管理者となっているが、新球団が名古屋に来た暁には、所有者を新球団に変えてしまうのだ。しかるべき費用を払ってでも進める価値があると私は見ている。
野球は個人の趣味・娯楽を超えて、日本の文化の一つと言ってもいい。老若男女が楽しめるキラーコンテンツである。手軽な料金で入場チケットを買い、野球を見終わってから、繁華街で飲食をして帰宅……。そうした行動パターンを考えると、日本を代表する都市のひとつであり、なおかつ交通網の発達している名古屋は、理想郷のような場所と言えよう。
もしそうなれば、昔から老舗球団として地域に定着している中日とて、安閑としてはいられない。お尻に火がついて、本当の意味で「チーム強化をしなければ、あとからきた球団に人気、実力ともに追いていかれる」と危機感を持つようになるかもしれない。
西武の名古屋移転はどうか?
それでは、どの球団が名古屋に来るべきか。私はズバリ、西武ライオンズだと思っている。
「所沢に立派なドーム球場があるんだから、あえて移転する必要なんてない」
という声があがるかもしれないが、私は「所沢に居座り続けるメリット」よりも、「所沢から出るメリット」のほうが大きいんじゃないかと思っている。
所沢にいるメリットとして考えられるのは、「今の経営状態を維持したままでいられる」ことである。これは当然といえば当然のことかもしれない。だが、選手たちにメリットがあるのかと問われると、答えは「ノー」。なぜなら「本拠地が所沢に所在するのは、大きなハンディだから」だ。