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「私も妹もパパが大好き」父は田中稔、母は府川唯未…女子プロレスラー・田中きずな(19歳)が明かす“家族のルール”「(夫婦像に)憧れます!」
posted2024/11/22 11:20
text by
伊藤雅奈子Kanako Ito
photograph by
Takuya Sugiyama
父は、GLEAT所属の現役プロレスラーである田中稔。母は、元全日本女子プロレス興業のアイドルレスラーで、01年にアルシオンで引退した府川唯未さん。そんな夫婦のあいだに産まれた待望の長女が、きずなさん。昨年4月に、プロレスリングwaveでデビュー。今年4月から体調不良で欠場していたが、7月にマリーゴールドで電撃復帰した。
まだ19歳。マット界のスーパーサラブレッド・田中きずなは、両親の愛情をたっぷり受けて育った。しかし、ある時期を境に「甘えない」ことを会得したという。
◆◆◆
田中 子どもの頃は、ずっとママと一緒にいましたね。パパは当時は新日本(プロレスの所属)だったので、巡業が多くて、家にいないことが多かったんですけど、その分ママが寂しい思いをさせないようにって、ほんとにいろんなところに連れてってくれて。幼稚園に入るちょっと前、とかですかね。
――どんなところに連れて行ってくれましたか。
田中 お母さんっていろんな方がいると思いますけど、そんなにアクティブに、本気で走ったりしない方が多いかなと思うんですね。外遊びとかも、お父さんとやるイメージがあるんですけど、うちはお父さんが試合でいないことが多かったので、鬼ごっこ、海で走るとか、公園に行っても、ほんとに(子どもと)同じ目線で一緒になって、本気で遊んでくれた。
「きいたんに寂しい思いをさせないように…」
――全力ママだ。
田中 そうですね。幼稚園のころから仲いい幼なじみで、家族ぐるみのグループが5つあるんですけど、その集まりのときも、子どもたちだけにしない。ママがいつも子ども部屋に来て、「一緒に遊ぼう!」ってたくさん遊んでくれて、もうみんなが友達。友達も幼稚園のときからみんな、「由美」(府川の本名)と「稔」って呼んでて。
――「うちはパパが家を空けることが多いから、ママがパパの役割もするよ」みたいな話をされた記憶はありますか。
田中 「ママはきいたん(きずなの愛称)に、パパがいない時間も寂しい思いをさせないようにしてたんだよ」みたいなことを、だいぶ大きくなってから、1度だけそういう話をされたことがありましたね。
――それは、幼いころも感じていましたか。
田中 ママがたくさん愛情をかけて、いっぱい遊んでくれてたのは、幼いながらもわかってました。お父さんがいる時間が少なくても、寂しいっていう気持ちにはなってなかったから、それはママが努力してくれたおかげなのかもしれないですね。