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「必ずWBCに降臨したい」プレミア12侍ジャパン初選出の辰己涼介がキャラ全開…大谷翔平ポーズにヌートバーのペッパーミル「僕のオリジナルです」
posted2024/11/12 17:00
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph by
SANKEI SHIMBUN
野球の国際大会「第3回WBSCプレミア12」大会が開幕、連覇を狙う日本代表・侍ジャパンは13日、バンテリンドームナゴヤでオーストラリアとの初戦を迎える。
本番に向けて9、10日に行われたチェコ共和国代表との強化試合は、2戦とも日本が投打に圧倒して完勝。チームを預かる井端弘和監督は「2試合でやりたいことは一通りできた。満足している」と収穫を得て初戦を迎える。
高橋宏斗(中日)、戸郷翔征、井上温大(巨人)、才木浩人(阪神)に隅田知一郎(西武)や早川隆久(楽天)の先発、第二先発陣に、クローザーの大勢(巨人)らのメンバーが揃った投手陣はともかく野手の代表選考は紆余曲折だった。村上宗隆内野手(ヤクルト)、岡本和真内野手(巨人)に近藤健介外野手(ソフトバンク)……ボロボロと歯が抜けるように中軸に期待していた打者が故障で出場を辞退。ほぼ国内組のフルメンバーで世界一となった2019年の第2回大会に比べると、メンバー的に厳しいのが今大会の現実である。ただその一方で井端監督にとっては代表監督を引き受けた時点で掲げた目標に向けて、絶好のテストの舞台となるはずでもある。
「長く日本の野球がトップであり続けること。そのために2026年のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)に向けて継続的なチーム作りをしていきたい」
就任直後にこう語っていた指揮官。そのための第一歩となるのが、この「プレミア12」で、若手主体の代表メンバーを組めたこと、このメンバーで連覇を目指すことは、日本の野球の将来を考える上では、むしろプラス材料も多いかもしれない。
本番を前にしたチェコとの強化試合は、そんな監督の期待に選手が応える舞台だった。
「おそらく本番もこの並びでいくことになると思う」
第2戦を9対0で圧勝した試合後、井端監督がこう語ったのは3番・辰己涼介外野手(楽天)と4番・森下翔太外野手(阪神)の3、4番コンビだった。
初選出・辰己のキャラ全開パフォーマンス
フル代表初選出の辰己は初戦で3ランを含む2安打3打点の活躍を見せると、第2戦でもタイムリー二塁打を放って2試合通算4打数3安打4打点とまずはバットで存在感を発揮。加えて楽天でも話題に事欠かない独特キャラも代表で全開だ。
「よく初対面の人に『人当たりがいい』と言われるんですけど、長く付き合っていくと『コイツ、面倒臭いな』と言われるんです。初対面の人とは相性がいいので、そういうところが野球にも生かされているのかなと思います」