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《データでWS展望》ドジャースやや不利を覆すキーマンは大谷翔平と山本由伸だけでなく…ヤンキースはジャッジより好調「9戦8発の強打者2人」

posted2024/10/25 17:00

 
《データでWS展望》ドジャースやや不利を覆すキーマンは大谷翔平と山本由伸だけでなく…ヤンキースはジャッジより好調「9戦8発の強打者2人」<Number Web> photograph by Getty Images

リーグ王者となったドジャース山本由伸、大谷翔平とヤンキースのソト、ジャッジ。名門同士のワールドシリーズ、各種データで展望する

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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 今年で120回目を迎えるワールドシリーズは、ア・ナ両リーグで最も人気と実績があるチーム同士の「黄金の対決」になった。大谷翔平にアーロン・ジャッジ、ムーキー・ベッツやゲリット・コールとMLBを代表する選手が多く在籍する両球団だが――様々な数字や成績から、この戦いを展望していこう。

どちらも平均観客4万人超、勝率リーグ1位同士の激突

〈ワールドシリーズの実績比較〉
・ニューヨーク・ヤンキース
 出場40回 優勝27回 134勝90敗1分 勝率.598
・ロサンゼルス・ドジャース
 出場21回 優勝7回 53勝70敗 勝率.430

 出場数はヤンキースが1位、ドジャースが2位、ワールドシリーズでの通算勝利数はヤンキースが1位、ドジャースは4位。ヤンキースとドジャースはワールドシリーズで11回対戦し、ヤンキースが8回、ドジャースが3回勝っている。通算の勝敗はヤンキースの37勝29敗。

〈2024年レギュラーシーズン成績〉
・ヤンキース 94勝68敗 率.580
・ドジャース 98勝64敗 率.605

 ともにリーグ1位の勝ち星、勝率だ。MLBナンバーワンを争うのだから当たり前のように思うが、ポストシーズンが複雑になるとともに、ワイルドカードシリーズや地区シリーズを勝ち上がり、いわゆる「下剋上」チームが上がってくることが多くなった。たとえば昨年はレンジャーズ、ダイヤモンドバックスと、ともに地区2位でワイルドカードシリーズを勝ち上がったチームがワールドシリーズに進出し、レンジャーズが優勝している。

〈今季の観客動員〉
・ヤンキース 326万9016人 (1試合平均4万358人)
・ドジャース 383万7079人 (1試合平均4万7371人)

 ヤンキースはア・リーグ1位、全体3位、ドジャースはナ・リーグ1位、全体1位。両リーグで一番人気のあるチーム同士の対戦でもある。

攻撃面での大きな違い…大谷の盗塁数が象徴する走塁

 まず、チーム打撃のレギュラーシーズン成績を比較していこう。

〈チーム打撃成績〉※カッコ内はリーグ順位
・ヤンキース
5450打1352安237本(1)782打点(1)
88盗(12)盗率.771(8)打率.248(4)出塁率.333(1)OPS.761(1)
・ドジャース
5522打1423安233本(1)815打点(2)
136盗(6)盗率.855(1)打率.258(3)出塁率.335(2)OPS.781(1)

 ヤンキース、ドジャースともに本塁打数はリーグ1位、打点はヤンキース1位、ドジャース2位。OPSはともにリーグ1位。リーグトップの破壊力を持つ打線同士の激突であることがわかる。

 その中で注目は走塁だ。

【次ページ】 ジャッジが復調、スタントンとソトの2人で9戦8発

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