Sports Graphic NumberBACK NUMBER

[佐藤悠基が新作シューズを体験]日々のトレーニングの質を上げる最新ランニングシューズの探し方。 

text by

林田順子

林田順子Junko Hayashida

PROFILE

photograph byAsami Enomoto

posted2024/10/02 11:01

[佐藤悠基が新作シューズを体験]日々のトレーニングの質を上げる最新ランニングシューズの探し方。<Number Web> photograph by Asami Enomoto

初心者向け、朝のジョグに、インターバル走に…

佐藤 素材です。着地する部分が硬い素材だと、走っていて硬さが気になるんですよね。あとはキワです。速度が速いときは着地時に外側から内側に力が移動することが多いので、ナイキのインヴィンシブル3のようにキワにカーブがあった方が走りやすい。一方アディダスのようにキワまでフラットなものは安定感が高いですから、スローペースや初心者の方に向いていると思います。

市川 ではニューバランスのフレッシュフォームXモアはどうでしょう?

佐藤 これはまた分厚いな(笑)。

市川 めちゃくちゃソールが柔らかくて、ふかふかした感覚で、元々はエンジョイランニングの流れのシューズです。

佐藤 本当だ、相当柔らかい。立っているときはあまり安定感がないけど、走ると安定しますね。あと厚底にしては蹴る感覚があって、足を使える。これ、僕好きですよ。

市川 ニューバランスは今、反発が強いフューエルセルと、柔らかなフレッシュフォーム、2つのメイン素材があるのですが、フレッシュフォームはクッション材が沈むので、分厚くても接地感があるんです。

佐藤 最近のシューズは進化したぶん、設定速度以上に走りすぎて、練習強度が高くなって、怪我の危険が高まることもあるんですよ。この靴ならそういう心配がないので、LSDとか、僕なら体が起きていない朝のジョグに活用しますね。

市川 確かに速度を上げたくても、なかなか上がらないシューズですね。

佐藤 むしろ、これで速く走れるようになったら、すごいと思う(笑)。

市川 続いてはプーマのリベレイト ニトロ2です。

佐藤 他に比べてソールが薄いですね。

市川 元々は部活生向けで、短距離でも使えるという謳い文句のシューズです。このニトロというクッション材は窒素が入っていて、少し硬めなので、接地感があります。あとはドロップ差が少なくて、軽いのも特徴です。

佐藤 しっかりと自分の足で蹴る感覚がありますね。僕、最近薄底のシューズがないから、ナイキのスパイクのドラゴンフライのピンを外して履いていたんですよ。でも、このシューズは代わりになるかもしれない。400mのインターバル走とか、あとは坂道も向いていると思います。

【次ページ】 足入れだけじゃ分からないことも多い

BACK 1 2 3 NEXT

ページトップ