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日本代表・敵地バーレーン戦で見たい「絶対に負けられない戦いの“新常識”」とは…先発予想・遠藤航と中山雄太らが重要視する「ベストな選択」
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byKiichi Matsumoto
posted2024/09/10 17:19
大勝した中国戦の余韻に浸らず、敵地バーレーン戦へ。先発が予想される遠藤航らがピッチでどんな表現をしてくれるか
「自分たちがどうやってベストな選択をしていくのか。(今回の)バーレーン戦でも相手がどう出るかをしっかり見て――おそらく引いてカウンターを狙うサッカーだと思いますけど――しっかりと押し込み続ける。そういったことを、ゲームの中で判断していければいいなと思います」
相手を見ながら、自分たちのやりたいサッカーをいかに表現していくか。
それが現代表の取り組むテーマの1つだ。今回のバーレーン戦前日、三笘薫もこう話していた。
「自分たちがボールを握って主導権を持って、守備でもしっかりとやるべきことをやっていけば、問題ないかなと思います。それをやっていけば、自分たちの時間にはなってくるかなと思っています」
W杯アジア予選には新常識がある
最終予選はとにかく厳しい戦いになる――というのが以前の常識だったが、今は違う。同様に、アジアとW杯での戦いは別物だと言われてきたが、それも今は違うのではないか。
カタールW杯を思い出してほしい。
クロアチアとはPK戦までもつれ込む激闘となり、スペインとドイツにも勝った。しかし守備を固めてきたコスタリカの組織を崩せずに敗れた。
近年の日本が力をつけているから、本大会で、コスタリカのような守備的な戦いをしてくる相手は今後も出てくるだろう。次のW杯がコスタリカの所属する北中米で開催されるのも不気味だ。
日本相手にボールを握るのを放棄するチームと数多く対戦する最終予選は、W杯本大会で守備を固めてくる相手を倒す最高のシミュレーションの場と捉えるべし。
それが、最終予選の新常識だ。
守田や遠藤も共有する「トライ」
「課題設定→課題克服」というプロセスを、長期的な視点で捉えられる選手の筆頭が守田英正である。2次予選終了後、彼はこのように話していた。
「アジア予選と本大会で同じ狙いを持ち、同じようなサッカーをしたい。本大会で相手が格上の場合にカウンター1本で勝負するのは、勝つ確率を上げるという意味では間違いないのかもしれないですけど……。今後、日本サッカーがもう1つレベルを上げるには、そこにトライしないといけない」
それはキャプテンの遠藤航も認めるところだ。
アジア杯のバーレーン戦直後、あのゴールを奪えたことについて「そこに自分たちはトライしています」と切り出すとともに、こう語っていた。